医療脱毛に伴う火傷(やけど)のリスクとは?原因と対処法・防ぐ方法を解説

バツマークをしている女性

医療脱毛を受けたいと思っているものの、「医療脱毛で火傷(やけど)した」というSNSの投稿を見た時など、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

実際、医療脱毛の火傷のリスクはゼロではありません。

しかし、火傷が起こる背景には医療レーザー脱毛の仕組みが関係しており、そのメカニズムを知ることでリスクを減らすことができます

この記事では、医療脱毛で火傷が起こる原因や、リスクを避けるためのクリニック選びのポイント、火傷が疑われるときの対処法、自分でできる予防策まで詳しく解説します。

安心して医療脱毛を受けたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

  • ※本記事は2025年7月時点の情報をもとにまとめています。

医療脱毛の仕組みと火傷の関係

医療レーザー脱毛の仕組み

医療レーザー脱毛は、黒い色素(メラニン)に反応するレーザーを毛に照射し、熱の力で毛根などの発毛組織を破壊することで脱毛効果を得る仕組みです。

十分な効果を得るためには、毛根にしっかり熱エネルギーを届ける必要があるため、ある程度高い出力でレーザーを照射しなければなりません

このとき、皮膚の表面にも熱が加わるため、施術後には毛穴の周辺に赤みやむくみ(炎症性浮腫)が出ることがあります。

これらは多くの場合、脱毛による正常な反応とされており、数日で自然におさまります。

しかし、照射方法や機器の設定に問題があったり、肌の状態によっては、熱が皮膚に過剰に伝わり、火傷を起こすことがあります

とはいえ適切な脱毛機器を使用し、経験豊富なスタッフが施術を行っていれば、火傷が起こるケースは低いです。

たとえば、熱破壊式の、アレキサンドライトレーザー脱毛機を用いた場合、火傷の発生率は0.977%という調査結果もあります※。

このように、医療脱毛で火傷が起こるのは、さまざまな要因が重なって発生するケースがほとんどです。

※出典:審議結果報告書(医薬・生活衛生局)

医療脱毛で火傷が起こる原因(1)クリニック側の要因

バツのサインを出す女医

医療脱毛で火傷が起こる原因として、次のようなクリニック側の要因が挙げられます。

  • 脱毛機器が古い
  • 施術者の知識・技術が低い

どちらも安全性に直結するため、クリニック選びの際には確認しておきたいポイントといえるでしょう。

脱毛機器が古い

現在主流となっている医療脱毛機器の多くは、施術時に火傷を起こさないよう、肌を冷やす「冷却機能」が搭載されています。

これは、施術と同時に皮膚を冷やすことで、熱による皮膚へのダメージを最小限に抑える仕組みです。

しかし、導入から年数の経過した古い脱毛機器や、メンテナンスが不十分な機器を使用している場合、冷却機能が正しく作動せず、火傷のリスクが高まる可能性があります。

とくに中古機器の導入が多い施設では、注意が必要です。

脱毛機器について詳しくは以下の記事も参考にしてください。
「医療脱毛の機械12種類を徹底比較!レーザーの種類や効果など違いをわかりやすく解説」

施術者の知識・技術のレベルが低い

医療脱毛では、一人ひとりの肌の色、毛質、毛量、肌状態などに合わせて、出力や照射方法を調整する必要があります。

そのため、施術を担当するスタッフには、医療脱毛に関する専門的な知識と、豊富な経験が求められます。

知識や技術が不十分なまま施術を行うと、出力設定や照射の仕方を誤り、火傷につながってしまうリスクがあります

医療脱毛で火傷が起こる原因(2)患者側の要因

バツのサインを出す女性

医療脱毛による火傷の原因は、クリニック側の対応だけでなく、施術を受ける患者側の肌状態や、事前のケア不足も挙げられます。

  • 日焼けしている
  • 肌が乾燥している
  • 剃り残しの毛がある

以下では、患者側に原因があるとされる3つのケースについて解説します。

日焼けしている

医療脱毛に使用されるレーザーは、黒い色素(メラニン)に反応する性質があります。

通常は毛のメラニンに反応しますが、日焼けによって肌のメラニン量が増えていると、レーザーが皮膚にも反応しやすくなり、火傷のリスクが高くなってしまいます

また、日焼け直後の赤くなった肌は、すでに軽度の炎症を起こしている状態といえるため、多くのクリニックでは施術を断られる場合があります。

関連する質問:日焼け肌や肌の色が濃い場合にも医療レーザー脱毛の施術を受けられますか?

肌が乾燥している

乾燥肌は、外部からの刺激に対するバリア機能が低下している状態です。

そのため、レーザーの熱刺激を受けやすく、火傷のリスクが高まります

また、乾燥していると施術時に痛みを感じやすくなることもあります。

剃り残しの毛がある

医療脱毛を受ける前には、照射部位をあらかじめ自己処理(シェービング)しておく必要があります。

毛が残ったまま施術を受けると、その毛にレーザーが集中して反応し、熱がこもりやすくなるため、火傷の原因になるリスクが高くなります

通常、クリニック側でも施術前に肌の状態をチェックしており、剃り残しがあった場合でもそのままレーザーを照射されることはほとんどありません。

参考:脱毛前の自己処理のポイントとは?部位別の正しい処理方法やタイミング・長さも解説

医療脱毛後に火傷が疑われる場合の対処法

患部を冷やす女性

医療脱毛の施術後に、肌に違和感や異変を感じた場合、「これは火傷かもしれない」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。

ここでは、火傷が疑われる場合の症状別に、対処法をご紹介します。

赤み・ヒリヒリ感がある場合

医療レーザー脱毛の施術後に、赤みやヒリヒリ感が現れることは珍しくありません。

これは、照射された熱によって肌に一時的な炎症が起きている状態であり、通常は施術翌日までに落ち着くことが大半です。

痛みが気になる場合は、清潔なタオルで包んだ保冷剤などを使って、10〜15分程度やさしく冷やすとよいでしょう。

ただし、冷やしすぎると血行が悪くなり、脱毛効果の低下につながる可能性があります。

長時間の冷却は避けましょう。

水ぶくれ・強い痛みがある場合

施術から数日経っても赤みや痛みが治まらず、むしろ悪化していたり、水ぶくれができている場合は、中度の火傷(浅達性Ⅱ度熱傷)の可能性があります。

水ぶくれができている状態では、皮膚の奥にある「真皮層」まで熱が届いて損傷していると考えられるため、放置すると色素沈着や跡が残るリスクがあります。

このような場合は、速やかに施術を受けたクリニックに連絡し、医師の診察を受けましょう

また、水ぶくれをつぶしてしまうと傷口から細菌が入り、治りが遅くなったり炎症が広がったりする可能性があります。

そのため、水ぶくれはできるだけつぶさないよう、気をつけましょう。

参考:「やけど(熱傷)」(日本形成外科学会)

医療脱毛での火傷を防ぐためのクリニック選びのポイント

医療脱毛による火傷のリスクには、クリニック側の要因も関係しています。そのため、施術を受ける前に、信頼できるクリニックを選ぶことが重要です。

これから脱毛を受ける場合は、以下3つのポイントを確認し、安心して施術を受けられるクリニックかどうかを見極めてみましょう。

  • 施術スタッフが医療脱毛に関する知識・技術を習得しているか
  • 冷却機能付きの脱毛機を導入しているか
  • 万一火傷してしまった時の対応はどうなっているか

それぞれ詳しく解説します。

施術スタッフが医療脱毛に関する知識・技術を習得しているか

医療脱毛施術による火傷を防ぐには、クリニックで施術を担当するスタッフが一人ひとりの毛質・肌質に合わせて、脱毛機の出力や照射方法を調整できる知識・技術を持っていることが大切です。

クリニックによっては、社内で独自の研修制度を設けており、試験に合格したスタッフのみが施術を担当しているところもあります。

技術レベルが明記されているクリニックや、研修・資格制度について情報を公開しているところは、施術の質にも自信を持っているといえるでしょう

気になるクリニックがあれば、事前に公式サイトをチェックするか、無料カウンセリングで直接確認してみるのがおすすめです。

冷却機能付きの脱毛機を導入しているか

火傷を予防するうえで、脱毛機の性能も重要なポイントです。

最近では、冷却機能が備わった機種が主流となっており、照射時に皮膚をしっかり冷やしながら脱毛を行うことで、熱によるダメージを抑えられます。

また、火傷のリスクだけでなく、施術時の痛みも和らげられるのが特徴です。

低出力のレーザーを繰り返し照射する「蓄熱式」の脱毛機であれば、照射時の毛根の温度を50〜60度程度に抑えられるため、「熱破壊式」のように一瞬で高温に達する機種に比べて、火傷のリスクが少ないといわれています。

公式サイトで機種名が紹介されていることもあるため、冷却機能の有無や照射方式について確認しておくと安心です

万一火傷してしまった時の対応はどうなっているか

多くのクリニックは、安全に配慮して医療脱毛の施術を行っているものの、火傷などの肌トラブルが絶対に起こらないとは限りません。

だからこそ、万が一のときの対応がしっかりしているクリニックを選ぶことが大切です。

たとえば、施術後に火傷などの症状が出た場合、医師が無料で診察・処置・薬の処方を行ってくれるなど、アフターケアが手厚いクリニックであれば、万一のトラブルの際も安心です。

カウンセリング時には、トラブル発生時の対応についても丁寧に説明してくれるかどうかを確認してみるとよいでしょう。

自分でできる火傷対策

日傘をさす女性

医療脱毛による火傷のリスクは、施術を受ける側の事前のケアによっても回避することができます。

特に、肌の状態や日常のスキンケアが万全であれば、照射による熱ダメージを受けにくくなります。

ここでは、脱毛前後に自分でできる火傷予防のポイントをご紹介します。

日焼け対策を徹底する

脱毛期間中は、季節を問わず日焼けを避けることが非常に重要です。

日焼けによって肌のメラニン量が増えると、レーザーが毛だけでなく皮膚にも反応しやすくなり、火傷のリスクが高まります。

紫外線対策には、帽子・日傘・長袖などの物理的な対策に加え、日焼け止めクリームの併用も効果的です。

日焼け止めの適正量は自分で思っているよりも多く、皮膚1㎠あたり2mg(クリームの場合はパール粒2つ分程度)が目安とされています。

自己判断で量を減らさず、しっかり塗るようにしましょう。

なお、施術当日は日焼け止めを塗った状態での照射が火傷の原因になることもあるため、レーザー照射を受ける部位への塗布は控えるようにしましょう。

毎日しっかり保湿する

肌の乾燥は、レーザーによる熱ダメージを受けやすくする大きな要因です。

医療脱毛を受けている期間中は、顔だけでなく体全体の保湿ケアも忘れずに行いましょう。

肌が乾燥すると、バリア機能の低下により火傷しやすくなるだけでなく、痛みを感じやすくなったり、脱毛効果が低下したりするおそれもあります。

保湿剤は、普段使っているローションやクリームで問題ありませんが、水分の蒸発を防ぐために、ローションの後にクリームやオイルでフタをするのがポイントです。

なお、脱毛当日は毛穴を塞がないように、化粧水のみの使用にとどめ、クリーム類の使用は避けてください。

光線過敏症が疑われる場合はカウンセリングで相談する

日光を浴びると赤み・かゆみ・水ぶくれなどが現れる人は、光線過敏症(日光過敏症)の可能性があります。

光線過敏症の方は、レーザー照射によって症状が悪化したり、火傷を引き起こすリスクがあります

医療脱毛を検討している場合は、無料カウンセリング時に体質について必ず相談し、必要に応じてテスト照射を受けると安心です。

施術前は剃り残しがないようにシェービングする

医療脱毛を受ける際には、施術前日に剃り残しがないよう丁寧にシェービングすることが大切です。

剃り残しがあると、その部分にレーザーの熱が集中し、火傷の原因となることがあります。

クリニックでは施術前に肌の状態を確認してくれますが、安全のためにも事前に丁寧に処理しておきましょう。

シェービングの際は、明るい部屋で肌をしっかり伸ばしながら行うと、剃り残しを防ぎやすくなります

なお、肌を傷つけにくい電気シェーバーの使用がおすすめです。

医療脱毛での火傷に関するよくある質問

医療脱毛に関する火傷のリスクについては、多くの方が気になるポイントです。

ここでは、よくあるご質問の中から、特に多い2つの疑問についてお答えします。

もし医療脱毛で火傷した場合、跡を残さずキレイに治る?

火傷の程度によって異なりますが、浅い火傷(Ⅰ度〜浅達性Ⅱ度)であれば、多くの場合は傷跡(瘢痕)が残ることなく、きれいに治るとされています。

ただし、治療のタイミングやケアの仕方によっては、色素沈着や炎症後のくすみが残る可能性もあります。

水ぶくれができた場合は決してつぶさず、できるだけ早く医師に相談し、適切な処置を受けましょう。

また、回復後の皮膚は紫外線の影響を受けやすく、色素沈着を引き起こしやすいため、日焼け対策を徹底することも大切です。

参考:「やけど」(日本皮膚科学会)

火傷しやすい人・部位はある?

火傷しやすいかどうかは、肌質や毛の状態、部位によって左右されます。

たとえば、肌のトーンが暗めの方は、メラニン量が多いためレーザーが皮膚に反応しやすく、火傷リスクが高まる傾向があります。

また、毛が太く密集しているVIOや鼻下などの部位は、レーザーによる熱の集中が起こりやすく、火傷のリスクが高くなるといわれています。

使用するレーザーの種類によっても火傷リスクは異なります。

たとえば、アレキサンドライトレーザーはメラニンへの反応が強いため、色素が濃い肌や部位には適していない場合があります。

一方、ヤグレーザーは深部まで届きやすい反面、毛が多い部位では高出力が必要となるため、やはり慎重な調整が必要です。

肌のトーンや部位に応じた照射を行ってもらうためにも、幅広い肌質・毛質に対応できる脱毛機を備え、スタッフの知識・技術レベルの高いクリニックを選ぶとよいでしょう。

参考:「やけど(熱傷)」(日本創傷外科学会)

火傷が不安な人には蓄熱式照射が可能なジュノがおすすめ

「ラシャ(Lasya)」とは、韓国のBluecore Companyが製造販売するレーザー脱毛機です。

医療脱毛に興味はあるものの、「火傷が怖くて踏み出せない」という人は、ジュノビューティークリニックがおすすめです。

当院では、幅広い肌質・毛質に対応できるダイオードレーザー脱毛機を採用しており、主に蓄熱式で照射するため火傷のリスクはもちろん、痛みも最小限に抑えられます。

また、全身脱毛は月額会員制、部分脱毛は都度払い制を採用しているため、高額のローンを組む必要がなく、自分のペースで通うことができる点もポイントの1つです。

顔・VIOを含む全身から自由に部位を選べる「60分全身セレクトプラン」を1回9,800円で体験できるプランも用意しています。

火傷が心配で一歩踏み出せなかった人も、まずは気軽にご相談ください。

初めての医療脱毛で痛みや効果が不安な人は、ぜひ試してみてくださいね。


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ジュノの特徴
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ラシャ(Lasya)について

ラシャ(Lasya)は医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器です。

入手経路:各院で使用しているラシャ(Lasya)は韓国BLUECORE社により製造されたものをジュノビューティークリニックの医師が輸入しております。

国内の承認医薬品等の有無:ラシャ(Lasya)と同一の性能・作用を持ち、日本国内で薬事承認を受けている医療機器はありません。

諸外国における安全性等に係る情報:主要な欧米各国で承認されている国はないため、海外においても現時点ではリスクは明らかになっていません。

参考文献

美容医療診療指針(令和三年度改訂版)」(美容医療診療指針作成分科会)

くらしの危険 脱毛施術による危害」(国民生活センター)

審議結果報告書」(医薬・生活衛生局)

消費者健康被害の実態及びその防止対策」(日本エステティック研究財団)

やけど(熱傷)」(日本形成外科学会)

やけど」(日本皮膚科学会)

やけど(熱傷)」(日本創傷外科学会)

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