シミ取りレーザーのダウンタイムは何日?経過や過ごし方・隠し方を詳しく解説!

美容皮膚科や皮膚科が行う「シミ取りレーザー」のダウンタイムは、一般的には1〜2週間程度といわれています。
ただし、Qスイッチレーザーよりもピコレーザーの方が、ダウンタイムは短い傾向にあります。
シミ取りレーザーの施術を検討しているものの「ダウンタイムの経過や過ごし方は?」「施術部位はどうやって隠せばいい?」と悩む人も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではシミ取りレーザーのダウンタイムの日数や経過、過ごし方、隠し方を詳しく解説していきます。
- シミ取りレーザーのダウンタイムの期間・経過
- ダウンタイムの症状
- ダウンタイム中に仕事を休む必要があるか
- ダウンタイム中の過ごし方
- ダウンタイムが短いシミ取り治療法
シミ取りレーザーのダウンタイムが心配な人は、レーザーの種類や治療法が豊富なクリニックを選ぶのもポイントです。
シミ取りレーザーのおすすめクリニック選びについては、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
※記事内の金額は税込です。
※シミ取りレーザー治療は保険診療が適用されない自由診療となります。
※シミ取りに用いられるボレーザー機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていない製品もあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。
Index
シミ取り後のダウンタイムの期間・経過は?
シミ取りレーザー施術後のダウンタイムは、一般的に1〜2週間程度です。
とはいえ、ダウンタイムには個人差があり、数時間で治るケースや2週間以上続く場合もあります。
シミ取りレーザーの施術後は、一般的に以下のような経過をたどります。

当日〜翌日 | 照射部位に腫れや赤みが出る ジンジンとした痛みを感じる |
---|---|
2〜3日後 | 照射部位がかさぶたになる |
1〜2週間後 | かさぶたが自然にはがれる |
1ヶ月後 | 人によっては炎症後色素沈着(戻りジミ)が生じる |
4ヶ月〜7ヶ月後 | 炎症後色素沈着が薄くなり、シミが目立たなくなる |
シミ取りレーザー後のダウンタイムの症状

ダウンタイムの症状は施術後の経過によって異なります。
ダウンタイムを大きく2つの期間に分けると、それぞれ以下の症状が見られます。
▼ダウンタイムの症状短期的に見られる症状 | 腫れや赤み、痛み、かさぶた |
---|---|
長期的に見られる症状 | 炎症後色素沈着(戻りジミ) ※発症には個人差あり |
それぞれ具体的に見ていきましょう。
腫れや赤み
シミ取りレーザーの施術後、照射部位が腫れたり赤くなる場合があります。
皮膚の表面が軽く火傷を負った状態となり、炎症を起こすためです。
腫れや赤みは一時的なもので、多くの場合、数日〜1週間程度で治まります。
症状が気になる場合は、照射部位を軽く冷やすことで炎症を鎮める効果が期待できます。
症状が長引いたり、水ぶくれやミミズ腫れなどが生じていたりする場合は、クリニックを受診しましょう。
痛み
シミ取りレーザーの施術後、日焼けした後のような、ヒリヒリした痛みが生じる場合があります。
レーザーは、特殊な波長の光でシミを狙い、熱を加えて破壊する仕組みです。
そのため、軽い火傷を負ったのと同じ状態になります。
ヒリヒリした痛みは一時的なもので、数時間から数日程度で治るのが一般的です。
痛みが気になる場合は、照射部位を軽く冷やすとよいでしょう。
かさぶた
シミ取りレーザーの施術後、1週間くらいで照射部位に黒いかさぶたができます。
10日から2週間ほどでかさぶたは自然にはがれるので、決して無理にはがしてはいけません。
かさぶたがはがれると、薄いピンク色のきれいな皮膚が見えてきます。
最も紫外線を吸収しやすい状態なので、日焼け対策には十分配慮が必要です。
日焼けにより元に戻ってしまう可能性もあるため、担当医師の指示に従いましょう。
炎症後色素沈着(戻りジミ)
シミ取りレーザーの施術後、2〜4週間後くらいに一時的に色が濃くなって見える炎症性色素沈着を生じることがあります。
戻りジミとも呼ばれる炎症性色素沈着は、レーザー照射によって肌がダメージを受けることによって生じると考えられています。
ピコレーザーよりもQスイッチレーザーの方が、炎症後色素沈着の発生率は高いとされています。
- Qスイッチレーザー…25〜47%程度
- ピコレーザー…5〜10%
炎症後色素沈着は、施術後3〜6ヶ月程度で自然に薄くなっていくのが一般的です。
症状が改善しない場合は、担当の医師に相談してみましょう。
シミ取り後、ダウンタイム中は仕事を休んだほうがいい?

シミ取りレーザーの施術後、仕事を休む必要はありません。
レーザー後のダウンタイム中に、仕事に支障が出るほど大きな腫れや痛みは出ないためです。
とはいえ、仕事で照射部位の腫れやかさぶたなどを隠す必要があったり、レーザーを受けたことを知られたくなかったりするケースも少なくありません。
ここでは、ダウンタイム中に照射部位を隠す方法をご紹介します。
ダウンタイムの照射部位を隠す方法
シミ取りレーザー施術後のダウンタイム中は、照射部位に処方された外用薬を塗り、上から保護テープを貼って、日焼け対策に留意しなければなりません。
保護テープを目立たないようにするため、肌の色に近い半透明のテープを採用しているクリニックもあります。
メイクで隠す
保護テープが目立ってしまう場合、テープの上から化粧をして隠すことが可能です。
施術部位が小さい場合、コンシーラーやスティックファンデーションで、上手に隠している人もいます。
眼鏡・マスクで隠す
頬骨の近くやこめかみなどであれば、眼鏡をかけるのも1つの方法です。
さらに、上からマスクをすれば気づかれにくくなるでしょう。
ただし、摩擦を避けるため、大きめのマスクがおすすめです。
シミ取りがバレない言い訳
美容医療の普及により、以前に比べ、シミ取りは身近になってきたのではないでしょうか。
といっても、周囲にバレたくない方は、次のような言い訳をしてシミ取りであることを隠すことができます。
- アレルギーが出た
- 虫にさされた
- ぶつけた
- 電気シェーバーで傷がついた
- (乳幼児がいる場合)子どもに引っ掻かれた
- (猫を飼っている場合)猫に引っ掻かれた
シミ取り後のダウンタイム中の過ごし方は?
シミ取りレーザーの施術を受けたことを隠せるとしても、ダウンタイムはできるだけ長引かせたくないですよね。
通常の生活に早く戻るためにも、ダウンタイム中は、次のポイントに気をつけて過ごすようにしましょう。
- 肌をできるだけ刺激しない
- 医師の指示どおりに保護テープを貼る
- 紫外線対策を徹底する
- 汗をかく行為を控える
肌をできるだけ刺激しない
シミ取りレーザー施術後のダウンタイム中は、照射部位の肌をできるだけ刺激しないことが大切です。
照射したところを刺激してしまうと、炎症を引き起こし、色素沈着につながりやすくなります。
照射部位はなるべくさわらないようにし、洗顔などの際もこすらないようにしましょう。
洗顔料は、できるだけ肌に優しい成分が配合されているものがおすすめです。
ダウンタイム中は、トラブルを避けるために美顔器などによるセルフケアは控えたほうがよいでしょう。
医師の指示通りに保護テープを貼る
ダウンタイム中は、医師の指示どおりに保護テープを貼ることが大切です。
保護テープを貼る目的は、照射部位を乾燥や紫外線から守るためです。
保護テープを貼るのを自己判断でやめてしまうと、ダウンタイムが長引いたり、わずかな刺激でも炎症性色素沈着を引き起こす可能性があるため、注意しましょう。
ダウンタイム中、自然にはがれてしまった場合は自分で貼りかえるのか、あらかじめ確認しておくことが大切です。
紫外線対策を徹底する
シミ取りレーザー後の肌は、刺激に敏感な状態なので、普段よりもしっかりと紫外線対策をする必要があります。
なにも対策をせず紫外線を浴びてしまうと、シミの再発や炎症後色素沈着を起こしやすくなります。
日焼け止めを使う場合、SPF値が高すぎるものは肌へ負担がかかりやすいため、日常使いの場合はSPF20〜30のものを規定量使い、こまめに塗り直しましょう。
日焼け止め以外に、日傘や帽子、サングラスなどの併用も効果的です。
汗をかく行為を控える
ダウンタイム中は、入浴やサウナ、激しい運動といった汗をかく行為は控えた方が良いでしょう。
血行が促されると腫れや赤みが長引く可能性があります。
また、汗をかくと照射部位にしみたり、刺激を与えるたりすることも考えられるため、注意が必要です。
ダウンタイムが短いシミ取り治療法は?
ダウンタイムをできるだけ短くしたい人には、Qスイッチレーザーよりもピコレーザーがおすすめです。
従来、シミ取りレーザーに使用されてきたQスイッチレーザーは、ナノ秒(10億分の1秒)単位の照射時間でした。
一方、ピコレーザーの照射時間はピコ秒(1ピコ秒=1兆分の1秒)単位と、非常に短くなっています。
ピコレーザーの場合、熱ダメージが少ないため、ダウンタイムも数日から1週間程度とQスイッチレーザーに比べて短くて済みます。
また、肌表面のダメージが少ないため、ダウンタイム中のテープ保護は基本的に不要です。
しかし、医師から指示があった場合や、自分でテープを貼りたいと希望した場合などは、ピコレーザーでも保護テープを貼ることがあります。
▼ピコレーザーとQスイッチレーザーの違いピコレーザー | Qスイッチレーザー | |
---|---|---|
照射時間(パルス幅) | ピコ秒(1兆分の1秒) | ナノ秒(10億分の1秒) |
シミ取りの仕組み | 衝撃波で破壊 | 熱膨張による破壊 |
必要回数 | 2〜3回必要な場合もある | 1〜2回 |
ダウンタイム | 数日〜1週間程度 | 1〜2週間程度 |
保護テープ | 不要 | 必要 |
シミ取り後のダウンタイムに関するよくある質問

ここでは、シミ取りレーザー後のダウンタイムに関するよくある質問をご紹介します。
シミ取り後の保護テープはいつまで?
Qスイッチレーザーでシミ取りレーザーを受けた場合は、最低でも1〜2週間程度は貼りっぱなしにする必要があります。
ただし、照射部位や患部の状態によっては、それ以上必要なケースもあるため、医師に確認してみましょう。
軟膏はいつまで塗る?
シミ取りレーザー後、ステロイド剤を処方された場合は、かさぶたがはがれるまで3〜5日程度塗るのが一般的です。
保湿目的の軟膏の場合、かさぶたができている期間(1〜3週間程度)は塗る必要があります。
ダウンタイム中は外出してもいい?
ダウンタイム中、外出はしてもかまいません。
ただし、外出によって紫外線を浴びる可能性があるため、日焼け止め対策を必ず行いましょう。
また、汗をかく行為にも注意が必要です。
- 「美容医療診療指針(令和三年度改訂版)」(美容医療診療指針作成分科会)
- 川田暁編著「美容皮膚科ガイドブック 第3版」(中外医学社)
- 川田暁編著「患者からの質問に自信を持って答える美容皮膚Q&A」(日本医事新報社)
- Au DC,Goldman MP,Wat H,et al.A Systematic Review of Picosecond Laser in Dermatology: Evidence and Recommendations.Lasers Surg Med.2021;53:9-49
- Wang CC,Sue YM,Yang CH,et al.A comparison of Q-switched alexandrite laser and intense pulsed light for the treatment of freckles and lentigines in Asian persons: a randomized, physician-blinded, split-face comparative trial.J Am Acad Dermatol.2006;54:804-10
- 山下理恵,松尾由紀,近藤謙司,遠山哲彦.肌のアンチエイジングに対するレーザー治療.日レ医誌(JJSLM),2010,31(1)