脂肪冷却のデメリットとは?

脂肪冷却にデメリットはある?知っておきたいリスクと副作用

脂肪冷却とは、脂肪細胞だけを凍らせて体外に排出させる医療ダイエット施術のひとつで、「切らない脂肪吸引」とも呼ばれています。

手軽にできてリバウンドのリスクが少ないなどメリットが多い施術ですが、施術を受ける前にデメリットやリスクをよく理解しておくことも大切です。

実際、脂肪冷却の副作用は一時的な症状が大半ではあるものの、逆に脂肪細胞が増えてしまう「逆説的脂肪過形成」を起こすケースもわずかながら存在します。

この記事では、以下についてわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  • 脂肪冷却施術の安全性
  • 脂肪冷却の5つのデメリット
  • 脂肪冷却の副作用・リスク
  • 脂肪冷却の注意点
  • ※本記事は2025年7月時点の情報をもとにまとめています。
  • ※脂肪冷却は保険診療が適用されない自由診療となります。
  • ※記事内の金額は税込です。
  • ※脂肪冷却に用いられる機器の中には、国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていないものもあります。未承認の医薬品・医療機器については、「個人輸入において注意すべき医薬品等について」(厚生労働省)をご覧ください。

脂肪冷却は危険?施術の安全性を解説

脂肪冷却は、メスを使わずに部分的に脂肪を減らす施術であり、世界中で行われているものです。

クールスカルプティング(アラガン社/米国)など、各国政府機関によって安全性・有効性が承認された機器もあります。

また、脂肪冷却による脂肪減少のエビデンスは、臨床試験によって科学的に証明されています。

しくみは以下の通りです。

  1. 施術部位を4℃程度にまで冷却すると脂肪だけが凍る
  2. 数日〜2週間程度で体内に炎症が起こり、脂肪細胞の自然死(アポトーシス)が始まる
  3. 死んだ脂肪細胞は免疫細胞(マクロファージ)に取り込まれ、1〜3ヶ月程度かけて体外に排出される

▼脂肪冷却のイメージ

脂肪冷却の仕組み

脂肪冷却の仕組み

脂肪細胞が他の細胞よりも高い温度で凍るという特徴を利用しているため、理論的には周辺組織(皮膚や神経など)に悪影響は及ぼさないといわれています。

施術部位には凍傷予防のゲルパッドやシートを貼り、機器によっては温度センサーも搭載されているなど、脂肪のみに作用させるための対策も取られています。

脂肪吸引などの手術とは違い、術後の安静期間を必要としないため、施術後すぐに日常生活に戻れることもメリットです。

脂肪冷却のデメリット

脂肪冷却のデメリット

脂肪冷却には以下の5つのデメリットが考えられます。

体重はほとんど減らない

体重を測る女性

脂肪冷却で減らせる脂肪は、体全体のごく一部なので、目に見える体重減少は期待できません。

脂肪冷却は、部分的に皮下脂肪を減少させてボディラインを整える施術であり、体重減少を目的としたものではないためです。

また、脂肪は水に浮くほど軽いので、思ったより体重が減らないともいえます。

例えば、200cc分の脂肪を排出できたとしても、実際に減る体重は180gです。

同じ重さなら脂肪は筋肉よりも体積が大きいので、減った体重以上に見た目はスッキリするでしょう。

内臓脂肪までは減らせない

内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満の違いを説明した画像

脂肪冷却は、肌の上から指でつまめる皮下脂肪を対象とした施術です。

肌の外側からカップを当てて吸引しながら冷却する仕組みのため、腹筋の内側にある内臓脂肪には作用しません

したがって、内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満)の人は、食事制限や運動など生活習慣の見直しが必要になります。

効果を実感できるまでに時間がかかる

メジャーと体重計

脂肪冷却の効果は施術後すぐに出るわけではありません

脂肪減少の効果を実感できるまでには、少なくとも2〜3週間程度かかります。

効果が現れるまでに時間がかかるのは、凍結した脂肪細胞が自然に死滅(アポトーシス)し、それを免疫細胞(マクロファージ)が分解して体外に少しずつ排出する体の仕組みを利用しているためです。

このようにして、徐々に脂肪が減り、ボディラインもスッキリ整っていきます。

最終的な結果がわかるのは2〜4ヶ月後なので、適切なケアを続けながら気長に見守りましょう。

関連記事:本当に痩せる?脂肪冷却の効果を徹底解説

施術中に冷たさや痛みを感じることがある

脂肪冷却の施術をしている写真

脂肪冷却の施術では、吸引しながら脂肪を冷却するため、冷たさや痛み、引っ張られるような感覚を覚える人もいます

特に施術開始直後に冷たさや痛みを感じる場合が多いですが、時間とともに気にならなくなるケースが大半です。

そのほか、施術後に行われるマッサージで痛みを感じる人も見られます。

ただし、痛みの感じ方は個人差が大きく、まったく痛みを感じない人もいます。

必要回数には個人差がある

自分のウエストの採寸をする女性

脂肪冷却では1回の施術でその部位の約20%の脂肪細胞を減らせるといわれています。

そのため、しっかりサイズダウンしたい場合は、複数回の施術が必要になることがあります。

1回の施術で効果をあまり感じられなかったとしても、何回か施術を受けることで満足のいく効果を得ることが可能です。

ある研究では、太ももの脂肪冷却を1回だけ受けた患者の平均脂肪層減少率は19.7%でしたが、2回の治療を受けた患者では28.5%に上昇することがわかりました※。

脂肪冷却を受ける際には医師と相談のうえ、自分の希望に合った施術プランを立ててもらいましょう。

▼脂肪冷却の症例写真(お腹の例)

ジュノビューティークリニックで脂肪冷却の施術した前後の症例写真

施術名:脂肪冷却
施術内容:脂肪細胞だけを凍結し、死滅させて体外への排出を促す施術です。
施術回数:4回
施術期間:4ヶ月
標準価格:1回119,200円
副作用・リスク:一時的な赤み、痛み、内出血、感覚鈍麻のほか、凍傷、神経損傷などが起こるリスクがあります。

※出典:MJ Ingargiola, S Motakef, MT Chung, HC Vasconez, GH Sasaki.Cryolipolysis for Fat Reduction and Body Contouring Safety and Efficacy of Current Treatment Paradigms.Plastic and Reconstructive Surgery 135(6):p1581-1590, June 2015. | DOI: 10.1097/PRS.0000000000001236

脂肪冷却の副作用・リスク

脂肪冷却の主な副作用

脂肪冷却は、部分的に皮下脂肪を冷却することで減少させる機器を使った施術で、脂肪吸引などの外科的治療に比べて体への負担が少ないことが特徴です。

副作用は赤みや腫れ、感覚異常といった一時的な症状が大半ですが、脂肪が増えてしまう「逆説的脂肪過形成」が起こる可能性もあります

ここでは、脂肪冷却の副作用・リスクについて解説します。

一時的な副作用

脂肪冷却の主な副作用には、赤み・腫れ、内出血、痛み、感覚麻痺・しびれなどがあります

いずれも施術後2、3日から1週間程度で自然に改善される一時的な症状です。

症状 概要
赤み・腫れ ・施術部位に赤みや腫れが出る
・一般的には施術後数時間〜数日で消える
内出血 ・吸引部分にあざのような内出血が起こる
・あご下や二の腕など皮膚が薄い部位で起こりやすい
・一般的には1〜2週間程度で改善される
痛み・かゆみ ・施術部位にチクチクした痛み・かゆみが出る
・一般的には施術後数時間〜数日で治まる
・筋肉痛のような痛みは1ヶ月程度で治まる
感覚麻痺・しびれ ・施術部位の感覚が鈍くなる
・一般的には数週間程度で治まる
皮下硬結 ・施術部位にしこりができる
・数ヶ月続く場合があるが自然に消える

重い副作用

脂肪冷却には、以下のような重い副作用を発生する可能性もあります。

代表的なものは「逆説的脂肪過形成(PAH)」で、施術後にかえって脂肪細胞が増えてしまうというものです。

ただし、逆説的脂肪過形成の発生率(クールスカルプティングの場合)は0.033%と非常に低いので、過度に心配する必要はありません※。

脂肪冷却のまれな副作用
症状 概要
逆説的脂肪過形成(PAH) ・施術部位の脂肪細胞が増えてしまう現象
・はっきりとした原因はわかっていない
・自然治癒せず脂肪吸引による除去が必要となる
深部静脈血栓症 ・深部静脈に血栓ができて詰まる病気
・一般的にはエコノミークラス症候群と呼ばれる
・通常の施術時間での発症はきわめてまれ
低温火傷(凍傷) ・皮膚が低温にさらされ組織障害が起こったもの
・重度になると皮膚が壊死してしまう
・クールスカルプティングでの発現率は0.006%※
血管迷走神経反射 ・めまい、血の気が引く感じ、失神などの症状
・迷走神経が優位になり血圧や脈拍の低下が起こる
・クールスカルプティングでの発現率は0.003%※

※出典:クールスカルプティング(クールスカルプティング Elite コントロールユニット)添付文書(医薬品医療機器総合機構)
※参考:「凍傷」(日本創傷外科学会)

脂肪冷却の注意点

脂肪冷却の注意点

脂肪冷却を受ける場合は、以下の点に注意しましょう。

冷却で悪化する持病がある人は受けられない

脂肪冷却は、寒さや冷たさといった寒冷刺激によって悪化する可能性のある持病の人は受けられません

脂肪冷却を受けられない人
  • クリオグロブリン血症
  • 寒冷凝集素症
  • 発作性寒冷血色素尿症

そのほか、以下に該当する人もクリニックによっては施術を受けられない可能性があります。

脂肪冷却を受ける前にクリニックでカウンセリングを受け、医師に相談しましょう。

  • 寒冷蕁麻疹やレイノー病など寒冷過敏症
  • 皮膚感覚障害
  • 重度の糖尿病
  • 出血性疾患ががある、または血液抗凝固剤・抗血小板剤を使用している
  • 慢性疼痛・不安障害
  • 妊娠中・授乳中
  • 内臓脂肪型肥満
  • BMI値※が30以上

※BMI=体重(kg)÷【身長(m)×身長(m)】

脂肪冷却を受けられない部位

以下に当てはまる部位は脂肪冷却を受けられません。

脂肪冷却を受けられない部位
  • 最近手術を受けた部位または傷跡(瘢痕組織)がある部位
  • 開いた傷や感染が起こっている部位
  • ヘルニアがある部位とその周囲
  • 湿疹・皮膚炎・発疹などの皮膚症状がある部位
  • 金属製インプラントを使用している部位
  • 皮下脂肪の厚さが1cm未満の部位

エステの脂肪冷却では脂肪細胞を破壊できない

脂肪冷却はクリニックだけでなくエステサロンでも提供されていますが、脂肪冷却によって脂肪細胞を破壊する行為は医療行為となるためエステサロンでは行えません。

また、医療従事者以外が施術を行うことにより、低温火傷(凍傷)などを起こすリスクも上がるため注意が必要です。

脂肪冷却でしっかりと部分痩せの効果を出したい人は、クリニックで施術を受けることをおすすめします。

【解説】

医師法第17条に規定する「医業」とは、当該行為を行うに当たり、医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為(「医行為」)を反復継続する意思をもって行うことであると解している。

出典:「医行為」について(厚生労働省)

クールスカルプティングは偽物も出回っている

「冷却による脂肪減少装置」として、FDA(米国食品医薬品局)や厚生労働省から承認を受けている脂肪冷却機器に「クールスカルプティング」があります。

しかし、オンライン市場を中心にクールスカルプティングの偽造品が出回っているため、米国では研究者らが注意するよう呼びかけています※。

偽造品の安全性や有効性は確認されておらず、十分な効果が出ないどころか低温火傷(凍傷)などの健康被害が起こるおそれもあるため、信頼できるクリニックを選びましょう。

※出典:W. Grant Stevens, Michelle A. Spring, Luis H. Macias, Counterfeit Medical Devices: The Money You Save Up Front Will Cost You Big in the End, Aesthetic Surgery Journal, Volume 34, Issue 5, July 2014, Pages 786–788, https://doi.org/10.1177/1090820X14529960

脂肪冷却ならジュノビューティークリニック

ジュノビューティークリニックの院内画像

ジュノビューティークリニックでは、脂肪冷却をはじめとした豊富な医療痩身メニューをご用意しています。

脂肪冷却では、施術中の痛みにも配慮した機器「スノエルα」を使用して、気になる部位の脂肪を効率的に破壊。

スノエルαの特徴

施術終了後はそのままお帰りいただけ、日常生活の制限もありません。

脂肪冷却は1部位1回5,000円です※。

通常、同じ部位に対しては2ヶ月に1回の頻度で、2〜3回の施術をおすすめしています。

無料カウンセリングでは丁寧にお悩みや目標をうかがい、あなたに合ったダイエット方法をご提案します。

カウンセリングのご予約は公式LINEにて24時間・365日受け付けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

※ジュノビューティークリニック公式LINEへの友だち登録が必要です。

施術内容:脂肪細胞を冷却して破壊し、体外に排出することで部分痩せを目指す美容治療です。
標準的な施術回数:1〜3回
標準的な施術費用:5,000円〜15,000円
主なリスク・副作用:赤み、痛み、内出血、感覚鈍磨が一時的に起こることがあります。また、凍傷、神経損傷などが起こるリスクも存在します。

【Snoer αについて】
※使用機器:Snoer α(機器)は未承認機器・医薬品です。
※入手経路等:当院医師の判断の元、個人輸入をしています。
個人購入された医薬品などの使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html ※国内の承認医薬品等の有無:同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
※医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の対象外となります。
※諸外国における安全性等に係る情報:現在重大なリスクは報告されておりません。