美肌治療

ほくろ除去で保険適用される条件は?保険適用時の料金や受診先についても解説

ほくろ除去には保険がきくのかな?」「保険でほくろ除去も3割負担になる?」と考えている人も多いのではないでしょうか。

しかし、誰でも保険を使ってほくろを除去できるわけではありません。

ほくろ除去に公的医療保険を適用する場合、以下のいずれかを満たすことが条件です。

1.皮膚がんなどの病気の可能性がある
2.ほくろにより生活に支障が出ている

この記事では以下について詳しく解説していきます。

この記事でわかること
  • ほくろ除去の保険適用条件を満たすのは治療の必要があるほくろ
  • 保険適用でほくろ除去手術を受けた場合自己負担額は5,000円〜15,000円程度が目安
  • 保険診療を行っている皮膚科または形成外科を受診するとよい

上記の条件に該当せず、美容目的でほくろを除去したい場合は保険適用外となります。

自由診療でほくろを除去できるおすすめクリニックを探している人は以下の記事も参考にしてください。

ほくろ除去の保険適用条件は?

ほくろ除去の保険適用条件は、病気の可能性がある、または生活に支障が出ていること

続けて詳しく解説していきましょう。

1.皮膚がんなどの病気の可能性がある

ほくろは医学的には単純黒子や色素性母斑と呼ばれ、ほとんどが良性です。

ほくろ(色素性母斑)の種類を詳しく見る
ほくろの種類 特徴
ウンナ(Unna)母斑 ・最も一般的に見られる盛り上がったほくろ
・柔らかくふくらみ、表面には凹凸がある
・大きさは1cm前後のことが多い
・頭部、顔面、首、上腕、太ももにできやすい
スピッツ(Spitz)母斑 ・特徴的なトゲが見られることが多い
・黒褐色だけでなく、紅色のこともある
・若年者に多く、半数が幼児期に発生する
・全身のどこにでも生じる
・メラノーマとの鑑別が難しい
クラーク(Clark)母斑 ・赤っぽくて、平坦なほくろ
・網目状に色素沈着するのが特徴
・手のひら、足の裏を含む全身にできる
・早期のメラノーマとの鑑別が困難な場合もある
ミーシャー(Miescher)母斑 ・ドーム状にふくらみ、毛が生えていることもある
・幼児期、小児期より発生する
・手のひら、足の裏を含む全身に出現する
・ほくろの細胞が脂肪層まで存在する

ただし、ごくまれ(人口10万人あたり6例未満)に悪性の場合もあります

皮膚がんは一般的に高齢者に多いのですが、悪性黒色腫(メラノーマ)は若い人の発症もあり、悪性度が非常に高いのが特徴です。

以下に当てはまる場合はすぐに受診が必要です。

ほくろのチェックポイント
  • ほくろの形が左右対称でない
  • ほくろの輪郭がギザギザしている
  • ほくろの色が不均一で濃淡がある
  • ほくろの直径が6mm以上
  • 色や形、硬さが変化している

参考:「メラノーマ(ほくろのがん)」(日本皮膚科学会)

悪性黒色腫(メラノーマ)の概要を見る
病名 悪性黒色腫(メラノーマ)
概要 皮膚の色素を作り出すメラノサイトに変異が生じることで発症する
原因 具体的な原因は明らかになっていない
症状 茶色から黒色のシミまたは腫瘤として皮膚の表面に現れることが多い。 典型的な特徴として「左右対称でない形」「不規則な輪郭」「色の不均一さ」「直径が6mm以上」「変化する色、形、硬さ」などがある
病型 (1)悪性黒子型:高齢者の顔に多く見られ、徐々に水平方向に大きくなり、腫瘍や潰瘍が生じる。紫外線曝露が関連する。
(2)表在拡大型:あらゆる年齢層で見られ、胴体やひざ下に発生する。紫外線曝露が関連し、白人によく見られる
(3)結節型:色素斑が生じず、結節や腫瘤だけが現れる。腫瘍の厚さが予後に影響し、予後が悪い
(4)末端黒子型:手足の爪や足底に発生。黒色のシミに始まり、結節や潰瘍が生じる。日本人によく見られ、外的刺激が原因となることもある
▼できものに関連するその他の病気
病名 特徴 好発年齢
皮膚線維種 ・茶色の盛り上がった良性腫瘍
・痛みやかゆみはない
・腕や脚に現れることが多い
20代以上に多い
軟性線維腫(アクロコルドン) ・肌と同じ色〜茶色の柔らかいイボ(良性腫瘍)
・首や脇の下に多発する
・痛みやかゆみはない
30代以上に多い
皮膚線維種 ・皮膚がんの一種
・黒いできものが大きくなり中央部が潰瘍になる
・まぶたや鼻に現れやすい
40代以上に多い
皮膚線維種 ・遺伝性の難病
・茶色のしみ・ブツブツとした腫瘍が現れる
・腫瘍は年齢とともに増える
・茶色のしみは生まれつき
・皮膚腫瘍は思春期以降に生じる
皮膚線維種 ・薄い茶色〜黒色のイボ
・少し盛り上がりがあり、表面はざらざらしている
・顔や頭、首筋など日の当たる部位にできやすい
40代以上に多い

2.ほくろにより生活に支障が出ている

以下のようにほくろが生活に支障を与えている場合は、保険適用となる可能性があります

  • 目の近くにあり視界をさえぎるようなほくろ
  • 洗顔時に指が引っかかるようなほくろ
  • かゆみや痛みのあるほくろ
  • 口や唇にあり食事がしにくいほくろ
  • 頭皮にあってシャンプーの妨げになるほくろ
  • まぶたにあって目の乾燥を引き起こすほくろ

ほくろ除去を保険適用で行った場合の料金は?

ほくろ除去手術に保険を適用した場合の料金は、診察料や検査費用などを含め5,000円〜15,000円程度(3割負担の場合)が目安となります。

具体的な費用は、ほくろのある部位や大きさによって異なり、半袖・短パンで隠れる部分の方が若干安くなるのが特徴です。

なお、ほくろ除去の治療法はくり抜き法・切開法で、レーザーは保険適用外となるので注意しましょう。

一度に除去できる個数は、ほくろの大きさや位置、医療機関により異なるためカウンセリングで医師に確認してください。

保険適用でほくろ除去を行いたい場合はどこを受診すればいい?

保険適用でほくろ除去を行いたい場合は、保険診療を行う皮膚科または形成外科を受診するとよいでしょう。

とくに皮膚がんの疑いがある場合は、ダーモスコピー検査が可能で皮膚科専門医が在籍する皮膚科がおすすめです。

>>皮膚科専門医をさがす(日本皮膚科学会)

ダーモスコピー検査とは?
拡大鏡(ダーモスコープ)を使って、皮膚の内側の色素分布を調べる検査。ほくろがメラノーマなのかを診断し、治療方針を判断するために用いられる。

顔など目立つところにできたほくろを、傷をできるだけ残さずに除去したい場合は、形成外科が適しています

自宅や勤務地に近い形成外科を探してみましょう。

>>日本形成外科学会 専門医一覧へ

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