介護脱毛とは?看護師に必要性を調査!デメリット、料金も解説

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介護脱毛とは、将来、介護を受ける時に備えてアンダーヘアを脱毛することです。
超高齢化社会に突入した今、40代・50代を中心に大きな注目を集めています。
- 介護脱毛のポイント
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- ・介護脱毛のデメリットは施術時に痛みや恥ずかしさを伴う場合があり、脱毛後に元に戻すことが難しい点
- ・介護脱毛の相場は100,000円程度
- ・介護脱毛は介護する側・される側双方にとって有意義
- ・どこまで脱毛すべきか迷ったら、ハイジニーナにせず、Vラインは残すのもOK
- ・脱毛機は白髪には反応しないため、40~50代のうちに行うのがおすすめ
※本記事は2022年4月時点の情報をもとにまとめています。
※記事内の金額は税込の表示となります。
介護脱毛とは?
介護脱毛とは、将来自分自身が介護されるときに備えて、VIO(アンダーヘア)脱毛することをいいます。
VIOの脱毛範囲
VIO(ブイアイオー)とは、Vライン・Iライン・Oラインの総称です。
脱毛できる範囲はクリニックやサロンによって異なりますが、ジュノビューティークリニックでは以下の範囲となっています。
VIOの脱毛範囲(ジュノビューティークリニックの場合)
部位 | 脱毛範囲 |
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Vライン | ![]() 左右の骨盤(上前腸骨棘)と両足の付け根、割れ目付近をつないだ逆三角形の範囲 |
Iライン | ![]() 割れ目付近から肛門の手前までの両サイド |
Oライン | ![]() 肛門の周辺の円形部分 |
介護脱毛の3つのメリット
介護脱毛をする以下のメリットは、介護が始まった時に実感できます。
- 1.肌トラブルの予防になる
- 2.衛生的な状態を保ちやすくなる
- 3.排泄介助で恥ずかしい思いをする時間が短くなる
1. 肌トラブルの予防になる
介護脱毛をしてアンダーヘアがなくなれば、排泄時に尿や便がアンダーヘアに絡まらなくなるため、肌トラブルの予防になります。
オムツ着用の生活になると、排泄時にオムツの中で尿や便がアンダーヘアに絡まりやすくなってしまいます。
アンダーヘアにこびりついた汚れは落ちにくいため、ケアに時間がかかってしまうだけでなく、何度もゴシゴシ拭ううちに肌が傷つき、ただれてしまう可能性もあるのです。
介護脱毛しておけばケアの時間が短く済むようになるので、介護する側・される側の双方の負担も軽減されるでしょう。
2. 衛生的な状態を保ちやすくなる
介護脱毛でアンダーヘアを処理しておけば、衛生的な状態を保ちやすくなり、雑菌の繁殖予防にもなります。
アンダーヘアがあると、排泄物の汚れが残りやすくなるためです。
汚れが残っていると雑菌が繁殖しやすくなり、炎症・感染症を引き起こす可能性があります。
3. 排泄介助で恥ずかしい思いをする時間が短くなる
介護脱毛によりアンダーヘアがなくなると、排泄介助の時間が短縮され、恥ずかしい思いをする時間も短くなります。
歳を重ねると、オムツが必要になったり、トイレに行けても拭き取りがうまくできなくなったりすることがあります。
そうなった場合は排泄介助を受けることになりますが、アンダーヘアがあるとその分時間がかかり、恥ずかしい思いをする人もいるかもしれません。
介護脱毛の3つのデメリットとは?
一方で介護脱毛にもデメリットがないわけではありません。
介護脱毛のデメリットとして、以下の3点が考えられます。
- 1.介護脱毛は痛みを伴う
- 2.恥ずかしさを伴う場面もある
- 3.介護脱毛後は元のアンダーヘアには戻しづらい
1. 介護脱毛は痛みを伴う
介護脱毛を行うVIOは、他の部位に比べ皮膚が薄くデリケートで、骨や神経に近い場所にあります。
さらに、脱毛に使うレーザーや光は濃く太い毛に強く反応するため、VIO脱毛は痛みを感じやすい傾向があるのです。
ただし、脱毛施術時の痛みは、脱毛機の性能やスタッフの技術、麻酔などによって軽減できます。
2. 恥ずかしさを伴う場面もある
脱毛施術中の露出は最小限になるように配慮されていますが、デリケートゾーンの施術に恥ずかしさを感じる人もいるでしょう。
また、VIOすべての毛を処理した場合、温泉や銭湯などに出かけた際に周囲の人からの目線が気になるという人もいます。
3. 介護脱毛後は元のアンダーヘアには戻しづらい
介護脱毛後はアンダーヘアを元のように生やしたいと思っても戻すのは困難です。
医療脱毛の場合、理論上、毛を生やす組織を破壊できた毛穴から再び毛が生えることはありません。
そのため、「介護脱毛でVIOをどこからどこまで脱毛するのか」について、あらかじめ考えておいたほうがいいでしょう。
介護脱毛にかかる回数・料金はどれくらい?
一般的な介護脱毛の施術回数は5~6回程度とされています。
1ヶ月半~2ヶ月に1回程度の頻度でクリニックに通うため、施術を受ける期間は1年程度となるでしょう。
クリニックで脱毛する場合、VIO脱毛(5回)の料金相場は100,000円程度といわれています。
たとえば、ジュノビューティークリニックでは「VIO脱毛プラン」をご用意しています。
VIO脱毛プランの料金(税込)
5回 | 99,500円 |
---|---|
8回 | 151,240円 |
※自由診療のため、保険の適用はできません。
※提携院によっては部分脱毛プランがない場合がございます。ご予約の際にお問い合わせください。
ジュノビューティークリニックの部位脱毛プランでは、麻酔代・シェービング代以外の追加費用は原則発生しません。
麻酔代・シェービング代は各部位につき、それぞれ1,100円(税込)です。
無料カウンセリング予約はこちら介護脱毛は必要ない!?介護・看護に携わる現役看護師にインタビュー
実際のところ、介護脱毛の必要性はどこまであるのでしょうか?
また、介護脱毛をしていない場合と介護脱毛をしている場合とでは、どのような違いがあるのでしょうか?
通所介護施設、デイサービスセンター「ぐっどういる境南」に勤める看護師・酒井恵子さんに、排泄介助の現状と介護脱毛の意味について、現役看護師の視点からお話をうかがいました。
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監修者:酒井恵子 デイサービスセンター「ぐっどういる境南」勤務 専門科目:看護師 中野区医師会立看護高等専修学校卒業。一般外来、病棟の勤務に従事し、高齢者の介護看護に携わる。その後キャリアアップを重ね、結婚を機に転職し、現在のデイサービスセンターにて勤務。 |
デイサービスセンターでは介護業務も看護業務も行う
ー酒井さんは現在所属していらっしゃるデイサービスセンターにおいて、どのような業務を担当されていらっしゃいますか?
-
【酒井さん】
利用者の方の血圧測定や服薬管理、処置や排泄介助などの業務を行っています。
ー過去、デイサービスセンター以外に、どのような業務をやっていらっしゃいましたか?
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【酒井さん】
クリニックで外来と病棟の勤務をしました。その後、高齢者向け療養型病院での勤務を経て、現在のデイサービスセンターで業務に従事するようになりました。
排泄介助は寝たきりの状態の方や、自由に行動ができるけど認知症状がある方にも必要
ー排泄介助が必要になる方はどのような利用者さんが多いのでしょうか?
-
【酒井さん】
寝たきりに近い状態で体を動かせない利用者さんと、体を動かせるけれども認知症状がある利用者さんに排泄介助をすることが多いですね。認知症状がある方は、排泄全般に関しての清潔または不潔の認識ができていない状態の方もいらっしゃいます。
そのため、認知症状のある方の排泄介助には時間がかかることもあります。
アンダーヘアの処理を介護・医療従事者が行うことはない
ー個人差があると思うのですが、アンダーヘアの毛量は薄くなったり、生え方が変わったりするのでしょうか?
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【酒井さん】
私のこれまでの経験からいいますと、アンダーヘアが増えることはないですし、顕著に薄くなることもないです。若干毛が薄くなるくらいでしょうか。自然に少しずつ抜けていくのではないかと思います。
ー年を取るほどアンダーヘアの白髪は多くなるのでしょうか?
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【酒井さん】
アンダーヘアが真っ白になっているケースは少ないです。「頭髪が真っ白だからアンダーヘアも白い」ということはあまりありません。白髪まじりの黒いアンダーヘアがあるという感じですね。
ーこれまでにアンダーヘアを脱毛されている方の排泄介助をされたことがありますか?
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【酒井さん】
私は経験したことはありません。しかし、介護スタッフの方に、「昔、お嫁さんに迷惑をかけたくないから、介護脱毛をしたんだ」という人がいたと聞きました。
ーアンダーヘアを脱毛されている方はほとんどいないのですね…?
なお、医療・介護施設では排泄介助をやりやすくするために、アンダーヘアを定期的にシェービングするケースというのはあるのでしょうか?
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【酒井さん】
基本的にアンダーヘアのシェービングは行いません。おむつの種類にもよりますが、おむつをしていると、皮膚トラブルを起こしやすいため、アンダーヘアをシェービングすることによるリスクは避けたいです。
ーシェービングと介護脱毛なら、どちらの方がよいとお考えですか?
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【酒井さん】
介護脱毛の方が良いと思います。介護脱毛なら一度、施術をしてしまえば半永久的に毛が生えてきませんので、肌トラブルを抑えられます。
衛生管理の面からいっても、脱毛の方が良いですね。
家族も気づきにくいアンダーヘア問題。周囲の理解も必要
ー利用者さんご本人やご家族からアンダーヘアをシェービングしてほしいという依頼はないのでしょうか?
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【酒井さん】
これまでご本人の意思で剃ってほしいということはありませんでしたし、ご家族からも一度もご依頼はありませんでした。おそらく、アンダーヘアがあるのは当たり前と思っているのではないでしょうか。まさかアンダーヘアの有無が排泄介助に影響があるなどとは思っていないのでしょう。
また、若い10代や20代では脱毛は一般的かもしれませんが、40代以上にはVIO脱毛はスタンダードではないからだと思います。
反対に若い年齢層の方は介護脱毛に抵抗感はないと思いますよ。
ーどうして40代以上の人は介護脱毛に抵抗がある人が多いと思われますか?
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【酒井さん】
介護脱毛がまだ周知されていないからではないでしょうか。でも、ニュースやCMなどで介護脱毛のことをもっと取り上げてくれれば、介護脱毛に対し前向きに考えてくれるかもしれません。
ー介護脱毛における認知度向上が重要なポイントになりそうですね。
酒井さんにあえてうかがいたいのですが、排泄介助をする側からすると、介護脱毛をしてもらう方がよいでしょうか?
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【酒井さん】
はい。私としても、介護脱毛してもらえると排泄介助や陰部のケアがしやすくなります。
ー「ケアがしやすくなる」というのは、どのような理由からでしょうか?
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【酒井さん】
排泄により汚れてしまったアンダーヘアのケアに時間がかかると、利用者さんにも負担になります。でも、介護脱毛をしてもらえるとそういった負担がなくなり、スムーズに排泄介助を行うことができるのです。
介護脱毛をしておくと介護的&精神的負担が軽減する
ー介護脱毛には具体的にどのようなメリットがありますか?医療および介護の視点からご意見をお聞かせください。
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【酒井さん】
医療的な部分ではさまざまな検査や処置がしやすくなるのがメリットといえます。介護的な部分でいうと、排泄介助や陰部洗浄がしやすくなる点が挙げられます。
排泄介助を受ける方としては、介護脱毛を済ませておくことで、ケアが短時間になりますし、ご本人の負担も減ります。
ー介護脱毛のデメリットがあれば教えてください。
女性の場合、アンダーヘアがないことで、陰部に汚物が入ってしまい、炎症を起こしやすいのでは、などと思ったりするのですが…。
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【酒井さん】
医療的な観点からいえば、そのような症状になるリスクはないとは言い切れません。ただきちんと定期的に陰部洗浄を続けていれば、まず炎症が起きる可能性は低いといえます。
私の経験からいいますと、これまでそういった事態に陥ったことはありませんでした。
介護脱毛に対する認知度の広がりが必要になってくる
ー医療・介護の現場は本当に大変だと聞きますが、つらい思いをされていらっしゃるスタッフの方はいらっしゃいますか?
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【酒井さん】
認知症が原因とわかっていても、利用者さんからきびしく当たられたりすると、ケアする方もつらくなることもあると思いますし、そのような話は聞いたことがあります。そう考えると、介護脱毛の認知度が高まり、新しい常識として根付いてくれると、介護される側も介護する側も負担が軽くなるのでうれしいですね。
ー今回は排泄介助の現状や介護脱毛の意義について、貴重なお話をいただきありがとうございました!
介護脱毛は恥ずかしい?

デリケートゾーンは普段人に見せない部位のため、恥ずかしいのではないかと抵抗感を抱く人もいるかもしれません。
しかし、脱毛施術時に全裸になる必要はなく、専用のガウンやタオルを着用し、少しずつずらしながら施術を行うことがほとんどです。
多くの女性の脱毛施術を行っているスタッフが照射するため、1人ひとりの体型や毛、肌の状態を気にすることはありません。
そのため、「想像していたほど恥ずかしくなかった」「回数を重ねてスタッフと打ち解けたら気にならなくなった」という人も多いです。
介護脱毛はどこまでする?ハイジニーナじゃないとダメ?
介護脱毛と言えば、Vライン・Iライン・Oラインの毛をすべて処理する「ハイジニーナ」を想像している人がほとんどでしょう。
確かにハイジニーナが理想ではありますが、少しでもアンダーヘアを減らせれば、介護面でのメリットはあります。
ハイジニーナに抵抗がある人は、Vラインは毛を残して、I・Oラインは全部なくす方法も検討してみましょう。
Vラインのデザインには下の図のようにさまざまなものがありますが、「ナチュラル」や「トライアングル」は比較的自然な印象です。
Vライン脱毛の主な形・デザイン

介護脱毛は白髪が増える前に行うのがおすすめ
介護脱毛は、白髪がまだ少ない40~50代に行うのが望ましいとされています。
白髪では脱毛効果を得られない可能性が高いためです。
一般的にレーザー脱毛や光脱毛は、毛の黒い色(メラニン色素)にレーザーや光を反応させ、その時に発生した熱によって毛を作る組織にダメージを与えます。
メラニン色素がない白髪ではレーザーや光が反応しないため、脱毛の仕上がりに満足できない可能性が出てくるのです。
つまり、実際に介護が必要になる高齢期からの介護脱毛では遅いといえるでしょう。
介護脱毛のうわさには嘘もある!?介護脱毛の気になるQ&A
介護脱毛について疑問や不安もあるでしょう。
そこで介護脱毛でよく聞くうわさについて、ジュノビューティークリニックの医師に回答してもらいました。
Q 年齢を重ねると毛が薄くなるので、介護脱毛は不要では?
ホルモンバランスの影響がメインであるため、年齢を重ねても毛質・量が変わらない人もいますし、薄くなる人もいますので一概に言えません。
ただ、毛が薄くても残ることで、排泄介助の難しさや衛生面での不安などが残ります。介護脱毛はこういった懸念点を払拭してくれるメリットがあるのです。
Q 介護脱毛は介護従事者が訪問して自宅でやってくれる?
いいえ。介護脱毛はクリニックの脱毛機を使って医師か看護師が脱毛するものです。
介護従事者が介護脱毛を行うことはできません。
美容皮膚科などのクリニックへ出向いて脱毛の施術を受けてください。
また、クリニックの医師・看護師が自宅に出向いて脱毛をしてくれることもないでしょう。
Q 介護脱毛は保険適用(健康保険・介護保険)される?
クリニックで介護脱毛を行う場合、自由診療となります。
保険適用外ですので、健康保険や介護保険は利用できません。
介護脱毛の料金全額を自費で払う必要があります。
Q 持病(既往症)があり服薬中の人は介護脱毛ができない場合がある?
はい。介護脱毛ができない場合があります。
既往症がある、服薬中の人は必ず医師にその旨を伝えて、介護脱毛の施術ができるかどうかを確認してください。
具体的には、てんかん、心臓疾患、光線過敏症の人は、基本的に脱毛NGのクリニックが多いようです。
バセドウ病など甲状腺疾患やアトピー性皮膚炎、ケロイド体質の人の場合は、症状次第で脱毛の施術ができることがあります。
服薬中の場合も、脱毛の施術を受けられるかどうか、医師からの診断を受ける必要があります。
現在の服薬状況について正確に伝えるためにも、「おくすり手帳」を持参して相談するのがよいでしょう。
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