ハイフの効果とは?仕組みと変化を感じるまでの期間を解説

ハイフはどのような仕組みで肌に変化をもたらすのか、そして効果を感じるまでにどの程度の期間がかかるのかを解説します。

効果を保証するものではなく、副作用やリスクとあわせて理解しておくことが大切です。

この記事の要約

  • ハイフは高密度に集束させた超音波の熱で、皮膚の深部(SMAS層等)に働きかける施術です。
  • 単回の施術でも、数十日かけて変化が現れたとする報告があります。
  • 効果の持続期間については公的・学会の一次情報が確認できておらず、断定的な月数は示せません。
  • 軽度の疼痛や紅斑が生じることがあり、熱傷や神経損傷の報告もあります。
  • 妊娠中や体内金属の使用状況などにより、施術の可否が変わります。

ハイフの効果は?

ハイフは高密度焦点式超音波(HIFU)を用いて、皮膚の深部にあるSMAS層などに熱エネルギーを集中させる施術です。熱によって組織に変化を促すことで、リフトアップなどの変化が報告されています。

SMAS層は皮膚と筋肉の間にある膜状の層で、通常の外用やマッサージでは届きにくい深さにあります。

ハイフはこの層に焦点を絞って熱を届けることで、切開を伴わずに深部へ働きかける点が特徴とされています。

ただし、熱が加わってから組織が変化するまでには時間がかかるため、施術直後の見た目だけで判断できるものではありません。

超音波を一点に集めて熱を発生させる技術

ハイフという名称は高密度焦点式超音波の略で、超音波を一点に集めて熱を発生させる技術を指します。

同じ原理の機器でも、照射できる深さの種類、1回に打てるショット数、出力の調整幅は機種によって異なります。

「ハイフを受ける」という言い方だけでは内容が定まらないため、どの機種でどの深さに何ショット照射するのかまで含めて確認すると、比較の軸がはっきりします。

また、同じ「たるみ」でも、皮膚のゆるみが主体なのか、脂肪の下垂が主体なのか、骨格による輪郭の変化なのかで、働きかけられる範囲は変わります。

ハイフは熱で組織に作用する施術であり、骨格そのものを変えるものではありません。何が気になっているのかを整理してから相談すると、提案が自分に合っているかを判断しやすくなります。

期待できる効果

報告では、施術後にフェイスラインや眉の角度など、部位によって統計的に有意な変化がみられたとされています。

ただし「必ず」「劇的に」変わるものではなく、変化の程度には個人差があります。12名を対象に単回照射の前後を比較した報告では、90日の時点で眉のピーク角に約2度の増加が認められ、統計的に有意な差(p=0.0003)とされました。

数値としては小さく見えますが、こうした角度の変化が印象の違いとして感じられることがあります。

一方で、たるみが強く進んだ状態では、同じ施術でも変化を実感しにくいことがあります。

この報告は12名という限られた人数を対象とし、単回の照射について評価したものです。

人数が少ない研究では、まれな変化や個人差の幅までは把握しきれないため、数値をそのまま自分の結果として当てはめることはできません。

報告の規模や条件まで踏まえて読むことが、過度な不安とも過度な思い込みとも距離を取ることにつながります。

ハイフの効果を感じるまでの期間

熱による組織の変化はすぐに現れるとは限りません。ある報告では、単回の施術後60日・90日の時点で評価が行われ、90日の時点で統計的に有意な変化が確認されています。

変化がゆるやかに進むのは、熱による刺激を受けた組織が時間をかけて入れ替わるためと考えられています。国民生活センターの資料でも、専門委員から施術の作用が落ち着くには1〜3か月を要するとのコメントが示されています。

施術の直後に変化が乏しいからといって効果がなかったと判断せず、数週間から数か月の単位で経過をみることが必要です。写真を残しておくと、鏡だけでは気づきにくい変化を確認しやすくなります。

施術の直後は、むくみや軽い腫れによって輪郭がふだんと違って見えることがあります。これを変化と受け取ると、数日後に元へ戻ったように感じてしまいます。

判断は腫れが落ち着いてからにするほうが、実際の経過に近くなります。次回の予約を取るタイミングも、この経過を踏まえて相談するとよいでしょう。

経過を追う期間は、次の施術を考える時期とも重なります。変化が現れる前に次を受けてしまうと、どこまでが前回の結果なのかが分からなくなります。評価する時期と次回を検討する時期を分けて考えておくと、判断がしやすくなります。

効果の持続期間の考え方

持続期間について、公的機関や学会による一次情報は確認できていません。コラーゲンの新生には時間がかかるとされていますが、断定的な月数を示すことは避け、要確認の情報として扱います。

持続期間を示す数値は広告や体験談で見かけることがありますが、根拠となる一次情報にたどり着けないものも少なくありません。

加齢による変化は施術後も進むため、いずれは元の状態に近づいていくという前提で考えるほうが現実的です。

次回の施術時期についても、目安の月数だけで決めるのではなく、経過を診てもらったうえで相談することをおすすめします。

定期的に受けるかどうかを考えるときは、持続期間という発想より、次に受けたいと感じた時点で診てもらうという考え方のほうが現実的です。

前回からの間隔が短すぎないか、同じ部位に繰り返し熱を加えることの影響はどうかといった点は、施術者に判断してもらう領域です。

効果を左右する要因

効果の感じ方は、次のような要因によって変わります。同じ機器で同じ回数を受けても感じ方に差が出るのは、これらの条件が一人ひとり異なるためです。

  • たるみの程度
  • 加齢による皮膚の状態
  • 機器の種類・出力設定
  • 施術回数
  • 施術する部位と照射する深さの設定
  • 皮下脂肪や皮膚の厚み

このうち自分で選べるのは、機器の種類や施術回数といった限られた部分です。

たるみの程度や皮膚の状態は事前に変えられないため、現状を診てもらったうえで、どの程度の変化が見込めるのかを具体的に確認しておくと、施術後の受け止め方が変わります。

同じ人でも、初回と2回目では感じ方が変わることがあります。初回は変化が分かりやすく、回数を重ねるほど差が小さく感じられるという声もあります。

どの時点と比べているのかを意識しておくと、評価が揺れにくくなります。

施術者によって照射の進め方が異なることもあります。同じ機種でも、当てる順序や重ね方に幅があるため、機器名だけで結果が決まるわけではありません。

ハイフの副作用・リスク

効果とあわせて、副作用・リスクについても理解しておく必要があります。

報告されている症状には、多くが短期間で治まるものと、医療機関への相談が必要になるものがあります。

症状が出たときに自分で判断せず相談できるよう、施術を受ける前に連絡先と対応時間を確認しておくと安心です。

とくに、痛みが日を追って強くなる、皮膚に水疱ができる、感覚が鈍いといった変化は、様子をみるより早く相談したい症状です。

また、施術を受ける前の状態を記録しておくと、変化が生じたときに比較しやすくなります。

もともとあった赤みやほくろの位置が分かっていれば、施術によるものかどうかの判断がしやすくなります。写真は正面だけでなく斜めからも残しておくと、輪郭の変化を確認しやすくなります。

軽度の疼痛・紅斑等

施術後に軽度の疼痛や一時的な紅斑が生じることがあります。

ある報告では、こうした症状は施術後まもなく治まり、2日以上続かなかったとされています。

12名を対象としたこの報告では、6名に疼痛や軽微な紅斑がみられた一方で、重篤な有害事象は確認されなかったとされています。

ただし対象人数が限られた報告であるため、まれな副作用の頻度まで示すものではない点には注意が必要です。

痛みの感じ方には個人差が大きく、同じ設定でも部位によって差が出ます。

骨に近い部位ではひびくような痛みを感じやすいとされ、我慢せずに伝えることで出力や照射の順序を調整できる場合があります。

痛みを抑えるための対応が用意されているかどうかも、事前に聞いておける点です。施術後に赤みが出ても、多くは短時間で落ち着くとされています。

ただし、赤みが翌日以降も強く残る、痛みが増していくといった場合は、想定される経過と異なる可能性があるため連絡してください。

熱傷・神経損傷等の報告

国民生活センターには、ハイフ施術に関連した熱傷や神経損傷などのトラブル相談が寄せられています。

2017年に公表された資料では、頬の熱傷で治癒までに半年を要した事例や、三叉神経の一部が損傷したとみられる事例が紹介されています。

これらはエステサロン等での施術に関する相談として整理されたものです。リスクについては「ハイフ やめたほうがいい」でも詳しく解説しています。

同じ資料では、施術後の肌荒れや強引な契約に関する相談も紹介されています。トラブルの内容は施術そのものに限らず、契約や説明の場面にも及んでいます。

どこで、誰が、どのような説明のもとで行う施術なのかを確認しておくことが、リスクを減らす一歩になります。

ハイフが向いている人・向いていない人

たるみが気になり始めた人にはハイフが選択肢になりますが、妊娠中・授乳中、体内に金属やペースメーカーがある場合などは施術を受けられない可能性があります。最終的な判断は診察で確認してください。

向いているかどうかは、たるみの程度だけでなく、どの程度の変化を望むかによっても変わります。

切らずに受けられる点を重視するのか、変化の大きさを重視するのかで、選ぶべき方法は異なります。

受けられない条件に当てはまらない場合でも、望んでいる変化と得られる変化が一致するかどうかを、事前のカウンセリングで確認しておくことが大切です。

受けられるかどうかの判断には、体内に入れているものの情報が欠かせません。糸によるリフト、歯科の金属、ペースメーカーなど、自分では関係が薄いと思う情報でも伝えておくことが大切です。

妊娠の可能性がある場合も含め、迷う情報ほど申告しておくほうが判断の助けになります。

施術を受ける時期の選び方も判断材料になります。変化が現れるまでに時間がかかるため、予定から逆算して余裕を持って受けるほうが、経過を落ち着いて確認できます。

ハイフに関するよくある質問

ハイフの効果の出方や他の施術との組み合わせについて、検索で多く見られる疑問を取り上げて回答します。

1回だけでも効果はありますか?

1回の施術でも変化が報告されていますが、たるみの程度によっては複数回の施術が検討される場合もあります。

先に触れた報告は単回照射の前後を比較したもので、90日の時点で有意な差が確認されています。

ただし12名という限られた人数を対象とした報告であり、誰にでも同じ変化が起こることを示すものではありません。

回数を決める前に、まず1回の経過をみてから判断する進め方もあります。

複数回を前提としたプランを勧められた場合でも、まず1回受けてから判断したいと伝えることはできます。

反応の出方が分かってから回数を決めるほうが、納得して続けやすくなります。

他の施術と組み合わせられますか?

他の施術と組み合わせられるかどうかは、肌の状態や希望する変化によって異なります。

同じ部位に短期間で複数の熱を加える施術を重ねると負担が大きくなる場合があるため、順番や間隔の調整が必要になることがあります。

すでに他院で受けた施術がある場合は、時期と内容を伝えたうえで診察で相談してください。

同じ日に複数の施術を受けたい場合は、それぞれのダウンタイムが重なる点にも注意が必要です。

症状が出たときに、どの施術によるものかを判断しにくくなることもあります。

まとめ

ハイフは、高密度に集束させた超音波の熱でSMAS層などに働きかけ、時間をかけて変化を促す施術です。

単回の施術でも変化が報告されている一方、効果の程度や持続期間には個人差があり、断定的な保証はできません。

効果の持続期間について公的な一次情報は確認できておらず、要確認の情報として扱うべき点もあります。
軽度の疼痛や紅斑に加え、熱傷や神経損傷といったトラブルの報告もあり、効果を正しく理解するにはリスクとあわせて確認することが欠かせません。

妊娠中や体内金属の有無、ペースメーカーの使用など、施術を受けられるかどうかは条件によって変わるため、最終的な判断は診察で確認してください。

参考・出典

高密度焦点式超音波(HIFU)による顔面若返り効果に関する論文 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8968221/

国民生活センター「エステサロン等でのHIFU機器による施術でトラブル発生!」 https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20170302_1.html