顔のいぼ取りとは?いぼの種類と治療法・注意点を解説

顔にできる「いぼ」には、ウイルス性のものと老化に伴うものなど複数の種類があり、種類によって治療法や保険適用の有無が異なります。

この記事では代表的ないぼの種類と治療法、自己処理のリスク、受診を検討したいケースを解説します。

この記事の要約

  • 顔のいぼには尋常性疣贅(ウイルス性いぼ)や脂漏性角化症(老人性いぼ)等があり、種類によって治療法が異なります。
  • 尋常性疣贅の治療は保険診療の対象になり得ますが、老人性いぼの美容目的の除去は自由診療になりやすい傾向があります。
  • 市販の角質溶解剤や糸で結ぶ等の自己処理には、化学熱傷等のトラブルが報告されています。
  • 急激に大きくなる、出血する等の所見がある場合は、自己判断せず皮膚科の受診を検討しましょう。

顔にできる「いぼ」の種類

顔にできる「いぼ」と呼ばれる皮膚の隆起には、複数の種類があります。

見た目が似ていても原因や治療法が異なるため、自己判断で同じものと考えないことが大切です。

種類 主な原因 特徴
尋常性疣贅 ヒトパピローマウイルス(HPV)感染 表面がざらつき、盛り上がることが多い
脂漏性角化症 加齢に伴う皮膚の変化 茶色〜黒褐色で、表面がやや隆起する

見た目だけで種類を判断することは難しく、診察による確認が必要です。

顔にできるいぼ取りの種類別治療法

いぼの種類によって、選択される治療法や治療の考え方が異なるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。

尋常性疣贅(ウイルス性いぼ)の治療

日本皮膚科学会の尋常性疣贅診療ガイドライン2019では、液体窒素による凍結療法、電気凝固、レーザー等の治療法が推奨度とともに検討されています。

ウイルス感染によるものであるため、一度治療しても新たにできることがあります。

脂漏性角化症(老人性いぼ)の治療

老人性いぼは、レーザーや電気メスによる除去等が行われることがあります。

加齢に伴う皮膚の変化として生じるもので、尋常性疣贅とは異なり、現時点で専用の診療ガイドラインは確認できていません。

顔のいぼ取りが保険診療になるケースと自由診療になるケース

いぼ取りが保険診療の対象になるかどうかは、いぼの種類や治療の目的によって異なります。

ウイルス感染による尋常性疣贅の治療は、診断・治療を目的とするため保険診療の対象になり得ます。

一方、老人性いぼのように、見た目を整える目的での除去は自由診療になりやすい傾向があります。どちらに該当するかは、診察を受けたうえで医師が判断します。

顔のいぼ取り治療のリスク・ダウンタイム

いぼ取りの治療には、色素沈着や傷跡、再発の可能性等のリスクがあります。

凍結療法やレーザー、電気凝固等の治療後は、赤みや炎症後色素沈着が生じることがあり、消退までの期間には個人差があります。

尋常性疣贅はウイルス感染によるものであるため、治療後に別の場所へ再発する可能性もあります。

自己処理のリスク

市販の角質溶解剤(点痣膏等)を使った自己処理や、糸で結ぶ等の民間療法には注意が必要です。

国民生活センターは、SNS広告経由で購入した強アルカリ性の点痣膏を使用し、化学熱傷を負った事故を報告しています。自己判断での処理は避け、医療機関を受診しましょう。

皮膚科を受診した方がよいケース

急激に大きくなる、出血する、色が不均一である等、いぼとは異なる可能性がある所見がみられる場合は、自己判断せず早めに皮膚科を受診することが勧められます。

心配な変化がある場合は、様子を見過ぎずに相談しましょう。

顔のいぼ取りに関するよくある質問

ここでは、顔のいぼ取りに関してよく寄せられる質問と回答をまとめました。

顔のいぼは自然に取れますか?

尋常性疣贅は自然に消退することもありますが、時間がかかる場合や新たに増える場合もあります。

老人性いぼは自然に消えることは少ないとされます。種類によって経過は異なり、断定はできません。

顔のいぼ取りに痛みはありますか?

凍結療法では冷却による痛みを感じることがあり、レーザーや電気凝固では局所麻酔を使用することが一般的です。

施術後にヒリヒリとした感覚が残ることもあります。

顔のいぼ取りは保険適用されますか?

尋常性疣贅の治療は保険診療の対象になり得ますが、老人性いぼの美容目的の除去は自由診療になることが一般的です。診察で確認しましょう。

まとめ

顔にできる「いぼ」には、ウイルス感染による尋常性疣贅と、加齢に伴う脂漏性角化症(老人性いぼ)等があり、見た目が似ていても種類によって治療法や保険適用の有無が異なります。

尋常性疣贅の治療は保険診療の対象になり得ますが、老人性いぼの美容目的の除去は自由診療になりやすい傾向があります。
市販の角質溶解剤や糸で結ぶ等の自己処理は、化学熱傷等のトラブルにつながることが国民生活センターにも報告されており、避けるべきです。

急激な変化や出血等の所見があれば、自己判断せず早めに皮膚科を受診し、種類の見極めと適切な治療方針を相談しましょう。

見た目だけで種類を自己判断せず、まず診察を受けることが治療の第一歩になります。

参考・出典

日本皮膚科学会 尋常性疣贅診療ガイドライン2019 https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/yuzei_gl2019.pdf

国民生活センター 点痣膏による化学熱傷に関する注意喚起 https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20231213_1.html