シミ取りレーザーで「かさぶた」はできる?原因と対処法

シミ取りレーザーのあとにできる「かさぶた」は、色素が排出される過程で自然に生じる反応の一つです。一方で、かさぶたができない、あるいは想定より黒っぽくなるといった変化に、不安を感じる方もいます。この記事では、かさぶたができる仕組みと、できにくいケース、正しい過ごし方、受診を検討したほうがよい目安を整理します。

この記事の要約

  • かさぶたは、レーザーで破壊された色素が排出される過程で生じる自然な反応です。
  • 出力設定やシミの深さによっては、かさぶたができにくい・目立たないことがあります。
  • かさぶたにならないことが、必ずしも施術の失敗を意味するわけではありません。
  • 自分でかさぶたを剥がすと、色素沈着や瘢痕化のリスクにつながることがあります。
  • 強い痛みや化膿など気になる症状がある場合は、自己判断せず受診を検討してください。

シミ取りレーザー後にかさぶたができる仕組み

シミ取りレーザーは、シミの原因となる色素(メラニン)にレーザーの熱エネルギーを吸収させ、色素を細かく破壊する施術です。破壊された色素は、傷を治そうとする体の反応の一環として肌の表面近くまで押し上げられ、かさぶたとして排出されていきます。かさぶたは、この一連の修復過程の中で自然に生じるものであり、多くの場合、無理に作られるものではありません。

シミ取りレーザーでかさぶたにならない・できにくいケース

すべての施術で必ず目立ったかさぶたができるわけではなく、条件によってはかさぶたができにくいことがあります。

レーザーの出力設定が控えめな場合や、シミが比較的浅い場合には、目立つかさぶたを作らずに色素が徐々に排出されていくことがあります。反対に、肝斑のように高出力のレーザーが不向きとされる特殊なケースでは、そもそも同じような出力設定で照射しないため、経過の出方が一般的な老人性色素斑とは異なります。かさぶたの有無だけで施術の効果を判断するのは難しく、判断に迷う場合は自己判断せず、施術を受けた医師に確認することが確実です。

かさぶたが黒っぽく変化する理由

かさぶたの色が濃く、黒っぽく見えることがありますが、これにはレーザーの作用が関係しています。

美容医療診療指針では、レーザー機器の安全基準を守り、適切なフルエンス(出力)・パルス照射時間で照射すれば瘢痕化は起こらないとされる一方、照射によって生じる熱と炎症の反応が、かさぶたの色調に影響することが知られています。破壊された色素が肌の浅い層に集まり、それが乾燥して固まることで、周囲の皮膚よりも濃い色に見えることがあります。色が濃いこと自体が直ちに異常を意味するわけではありませんが、経過に不安がある場合は施術を受けたクリニックに確認することをおすすめします。

かさぶたを自分で剥がしてしまった場合のリスク

かさぶたがかゆみや違和感を伴うことがありますが、自分で無理に剥がすことは避ける必要があります。

かさぶたがまだ十分に役割を終えていない段階で剥がれてしまうと、下の皮膚が外部の刺激や紫外線の影響を受けやすくなり、炎症後色素沈着が生じやすくなるとされています。また、傷が深く残る場合には瘢痕化につながる可能性もあります。かさぶたがかゆい、気になるといった場合も、指や爪で触れずに経過をみることが基本です。

かさぶたができた後の正しい過ごし方

かさぶたの時期を上手に過ごすことが、その後の肌の状態にもつながります。次の点を心がけましょう。

  • かさぶたを指や爪で触らない、無理に剥がさない
  • 紫外線対策(日焼け止め、日傘など)を徹底する
  • 低刺激な保湿剤で乾燥を防ぐ
  • 自然に取れるまで、施術を受けたクリニックの指示に沿ってケアを続ける

シミ取りレーザー後のかさぶたで受診を検討したほうがよい目安

多くの場合、かさぶたは自然に治まっていきますが、次のような症状がある場合は、自己判断で様子を見続けずに施術を受けたクリニックへ相談してください。

  • 施術部位に強い痛みが続いている、または悪化している
  • 膿が出ている、あるいは強い熱感がある
  • 想定していた期間を大きく超えて赤みや腫れが引かない
  • かさぶたの周囲が広範囲に腫れてきた

よくある質問

シミ取りレーザー後のかさぶたについて、よく寄せられる質問をまとめました。

かさぶたにならないのは施術が失敗したということですか?

かさぶたができないことが、直ちに施術の失敗を意味するわけではありません。出力設定やシミの深さによって、かさぶたの出方には違いがあります。ただし、判断が難しい場合や、期待していた変化と大きく異なると感じる場合は、自己判断で結論を出さず、施術を受けた医師に確認することをおすすめします。

まとめ

シミ取りレーザー後にできるかさぶたは、破壊された色素が排出される過程で生じる自然な反応であり、出力設定やシミの深さ、肝斑のような特殊なケースによってはできにくいこともあります。かさぶたの有無や色の濃さだけで、施術の失敗かどうかを判断することはできません。かゆみなどが気になっても自分で剥がすと、下の皮膚がまだ十分に治っていないため色素沈着や瘢痕化のリスクにつながるため、自然に取れるまで触らず、紫外線対策と保湿を続けることが基本です。強い痛みや化膿、想定より長引く炎症など気になる症状がある場合は、自己判断で様子を見続けず、施術を受けたクリニックに早めに相談してください。

参考・出典

日本皮膚科学会・日本美容皮膚科学会等「美容医療診療指針(令和3年度改訂版)」第1章第1節 シミ(日光黒子・肝斑)に対するレーザー治療 https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/biyo2v.pdf

Objective Evaluation of the Effect of Q-Switched Nd:YAG (532 nm) Laser on Solar Lentigo by Using a Colorimeter(PubMed) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26082593/