脱脂法とハムラ法の違いとは?クマ取りの適応・ダウンタイムの差を解説
クマ取りで比較されることが多い脱脂法とハムラ法は、どちらも目の下の脂肪に着目した施術ですが、脂肪を取り除くか移動させるかという目的が異なります。
この記事では仕組みの違いを軸に、向いている見た目のタイプやダウンタイム、リスクの違いを整理します。
この記事の要約
- 脱脂法は膨らんだ脂肪を取り除く施術、ハムラ法は脂肪を移動させてくぼみを埋める施術で、目的が異なります。
- 見た目のタイプによって向いている施術の考え方が異なり、判断には診察での確認が必要です。
- ハムラ法は操作範囲が広い分、腫れや内出血が強く出やすい傾向があります。
脱脂法とハムラ法は脂肪を「取るか」「移動するか」が違う
脱脂法は膨らんだ眼窩脂肪を取り除く施術、ハムラ法は脂肪を移動させてくぼみを埋める施術です。
どちらが優れているかではなく、目的そのものが異なる施術として理解することが出発点になります。
目の下の膨らみとくぼみは同時に生じていることも多く、見た目だけではどちらの考え方が向いているか判断しにくい場合があります。
脱脂法とハムラ法はどっちがいい?タイプ別に見る向いている施術
見た目のタイプによって、検討されやすい施術の考え方は異なります。以下は一般的な目安であり、実際の適応は診察で確認する必要があります。
| タイプ | 原因 | 向いている施術 |
|---|---|---|
| 膨らみが主体 | 眼窩脂肪の突出 | 脱脂法が検討されやすい |
| 膨らみとくぼみが混在 | 脂肪の突出と溝状のくぼみが両方ある | ハムラ法系の考え方が検討されやすい |
| たるみが強い | 皮膚のたるみが目立つ | 皮膚側からのアプローチが検討されることがある |
実際にどのタイプに当てはまるかは、医師の診察による判断が必要です。自己判断で施術を選ばないようにしてください。
施術方法の違い
同じ「クマ取り」と呼ばれる施術でも、脂肪へのアプローチ方法にはいくつかの種類があります。ここでは代表的な3つの方法を説明します。
経結膜脱脂法
結膜側から余分な眼窩脂肪のみを取り除く方法です。皮膚の表面は切開しないため体表に切開創が見えにくく、比較的短時間・低侵襲とされる施術です。
当院で対応している経結膜脱脂法の詳細は施術ページでご確認いただけます。
裏ハムラ法
結膜側から眼窩脂肪を移動させ、くぼんだ部分に敷き詰めて段差をならす方法です。脂肪を取り除くのではなく位置を変えて活用する点が、脱脂法と異なります。
膨らみとくぼみが混在しているタイプで検討されることが多い考え方ですが、脂肪を扱う範囲が脱脂法単独より広くなるため、術後の腫れが出やすい傾向があります。
表ハムラ法
皮膚側から切開してアプローチする方法で、皮膚のたるみも同時に扱える点が裏ハムラ法と異なります。
操作範囲が広くなりやすい術式で、皮膚のたるみが強いタイプに向くと考えられていますが、体表に切開創が生じる点は裏ハムラ法や経結膜脱脂法との違いとして理解しておく必要があります。
ダウンタイム・術後経過の違い
ダウンタイムの長さは、操作する範囲の広さに影響されると考えられています。
- 経結膜脱脂法は結膜側からのみ操作するため、腫れが比較的早く落ち着きやすい傾向があります
- ハムラ法系の施術は操作範囲が広い分、腫れや内出血が強く出やすく、落ち着くまでの期間も長めになりやすい傾向があります
- 実際の経過日数には個人差があり、一律に断定できません
効果の持続と再発の考え方の違い
取り除いた脂肪、移動させた脂肪は、いずれも元の位置には戻りにくいとされます。
一方で、加齢によるたるみやボリュームの減少によって見え方が変化することは、脱脂法・ハムラ法いずれにも共通する点です。
持続期間について詳しくは「クマ取りは何年持つ?」、脂肪の補充が必要かどうかについては「クマ取り 脂肪注入 必要」の記事もあわせてご覧ください。
リスク・合併症の違い
脂肪の再配置を伴う経結膜下眼瞼形成術200例を対象とした海外の前向き研究では、平均追跡期間22か月(範囲6〜95か月)で、脂肪壊死3.5%、患者満足度99.0%、瞼裂外反等の重篤な合併症は認められなかったと報告されています。
ガイドニードルを用いた脂肪再配置術26例を対象とした別の報告でも、感染症や眼瞼外反は認められず、軽い皮下出血が2例、一過性の複視が2例に生じたとされています。
操作範囲が広い術式ほど一般に腫れや内出血を伴いやすい一方、これらの報告では重篤な合併症は多くありませんでした。いずれも海外の報告であり、術式や対象が異なれば結果も異なる点に注意してください。
費用の違いの考え方
一般に、操作範囲の広いハムラ法は脱脂単独より費用が高くなりやすい傾向があります。当院で対応している経結膜脱脂法の料金は施術ページでご確認ください。
脱脂法やハムラ法を受けられない可能性があるケース
次のようなケースでは、施術を受けられない、または時期を調整する可能性があります。
- 出血しやすい体質の方、抗凝固薬を服用中の方
- 眼疾患がある方
- 妊娠中・授乳中の方
脱脂法・ハムラ法の施術の流れ
施術の一般的な流れを確認します。実際の内容は医療機関によって異なります。
まずカウンセリングで見た目のタイプを確認し、どちらの考え方が近いかを相談します。その後、麻酔、施術、術後の経過確認という流れが一般的です。
脱脂法・ハムラ法に関するよくある質問
ここでは、脱脂法とハムラ法についてよく寄せられる質問に回答します。
脱脂とハムラ法はどちらが痛いですか?
操作範囲が広いハムラ法のほうが痛みや腫れを強く感じやすい傾向があるとされますが、感じ方には個人差があり、一律には言えません。麻酔の方法によっても変わるため、事前に確認しておくと安心です。
脱脂だけでは効果が出ない場合、後からハムラ法に変更できますか?
術式の変更が検討される場合もありますが、再手術は初回よりも組織の状態が複雑になり、難易度が上がり得ます。変更が可能かどうかは、診察でこれまでの経過を確認したうえで判断されます。
どちらの施術が向いているかは自分で判断できますか?
見た目だけで自己判断することは難しく、膨らみとくぼみが混在しているケースもあります。カウンセリングと診察で状態を確認したうえで、医師と相談しながら決めることをおすすめします。
まとめ
脱脂法とハムラ法は、どちらもクマ取りで検討される施術ですが、脂肪を取り除くか移動させるかという目的が異なります。
見た目のタイプによって向いている考え方は変わり、操作範囲が広いハムラ法は腫れや内出血が強く出やすい傾向がある一方、報告されている重篤な合併症は多くありませんでした。
持続期間や費用の考え方も術式によって異なるため、優劣ではなく仕組みの違いとして理解することが大切です。
どちらの考え方が自分の見た目に近いかは自己判断せず、カウンセリングと診察で確認したうえで検討してください。
参考・出典
Long-Term Results with the Extended Transconjunctival Lower Eyelid Blepharoplasty: A Prospective Study of 200 Consecutive Cases https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC13200867/
Guiding Needle-Assisted Redistribution of Orbital Fat in Transconjunctival Lower Eyelid Blepharoplasty https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12427163/