脂肪冷却は何回受けられる?同一部位の上限回数と施術間隔の目安を解説

脂肪冷却を検討するとき、まず確認したいのは「何回受ければよいか」ではなく「同じ部位に何回まで受けられるか」という点です。

国内承認機器の一つでは、同一部位への施術は2ヶ月の間隔を空けた場合でも2回までと定められています。施術回数の上限は使用する機器によって異なるため、受診先で機器名と使用条件を確認することが重要です。

この記事では、回数の数え方や施術間隔の考え方、回数を重ねても得られない変化について整理していきます。

この記事の要約

  • 同一部位への施術は、2ヶ月の間隔をあけても2回までが上限とされている。
  • 施術間隔は8週間(2ヶ月)が目安であり、効果を確認してから次回を検討することとされている。
  • 回数は部位ごとに数える考え方であり、体全体で通算するものではない。
  • 皮下脂肪の厚さが1cm未満の部位や、BMIが30を超える患者では有効性が確認されていない。
  • 回数を重ねても、体重の減少やたるみの改善までは施術の目的に含まれていない。

同じ部位に受けられる回数上限

脂肪冷却は回数を自由に増やせる治療ではなく、同じ部位に対して受けられる回数には上限が定められています。

まず「何回受ければよいか」ではなく「同じ部位に何回まで受けられるか」を確認することが重要です。

国内で承認されている脂肪冷却機器の電子添文には、2ヶ月の施術間隔をあけたとしても、同一部位に対する施術は2回までを上限とし、必要以上の施術は行わないことと記載されています。

これは、2回を超える繰り返し施術についての安全性が確認されていないためです。

使用する機器によって記載内容が異なる場合があるため、実際に施術を受けるクリニックが使用する機器の添付文書を確認することが望ましいと言えるでしょう。

施術の間隔目安と理由

同一部位に2回まで施術を受けられるとしても、次の施術までは一定の間隔をあけることが前提とされています。ここでは、施術間隔の目安とその理由を確認しましょう。

国内承認機器の審査報告書によると、臨床試験における施術間隔は8週間または6週間であり、申請者は部位にかかわらず2ヶ月(8週間)の間隔を目安として、施術効果を確認したうえで次の施術を行うことを推奨しています。

冷却によって損傷した脂肪細胞は、時間をかけて体内で処理されるため、効果が現れるまでに一定の期間を要するといわれています。間隔を十分にあけずに次の施術を受けても、効果を正しく判断できない可能性があるでしょう。

回数の数え方が部位で変わる

脂肪冷却の回数は、「体全体で何回」ではなく「どの部位に何回」という単位で考える必要があります。同一部位に対する2回までの上限は、施術を受ける部位ごとに適用される考え方といえます。

部位ごとに回数を数える

例えば、腹部に施術を受け、別の機会に太ももにも施術を受ける場合、それぞれの部位ごとに上限回数が独立して適用されます。一方で、同じ部位に対して施術を繰り返す場合は、その部位について2回までという上限を超えることはできません。

皮下脂肪の厚さによる条件

回数を検討する前に、そもそも施術の対象となる条件を満たしているかどうかを確認しておく必要があります。

国内承認機器の電子添文では、皮下脂肪の厚さが1cm未満の部位には使用しないこと、また、BMIが30以下の患者に使用することとされています。BMIが30を超える患者における有効性は確認されていません。

回数の上限を確認する以前に、この適応条件を満たしているかどうかを診察で確認することになります。

1回あたりの所要時間と当日の流れ

脂肪冷却は、カウンセリングから施術後の確認まで、いくつかの工程を経て進められます。ここでは、当日のおおまかな流れを確認してみましょう。

一般的には、カウンセリングによる部位の確認、アプリケータと呼ばれる装置の装着、冷却の実施、施術後の状態確認という流れで進みます。

所要時間は、使用する機器やアプリケータの種類によって異なるため、実際に施術を受けるクリニックに確認することが望ましいです。

回数を重ねても得られない変化

回数を増やせば体重が減る、あるいはたるみが改善すると考えている場合は、施術の目的をあらためて確認しておく必要があります。

国内承認機器の使用目的は、部分的に皮下脂肪を冷却し、減少させることであり、体重の減少を意図するものではないとされています。

また、審査報告書では、脂肪厚の減少効果は数mm程度であり、絶対値としては低いものとして整理されています。回数を重ねても、これらの範囲を超えた変化が保証されるわけではないのです。

回数と費用・通院の関係

部位数や回数が増えるほど、総額と通院回数はその分だけ積み上がっていきます。

施術の組み合わせ 通院回数の目安 費用の考え方
1部位に1回 1回分の通院 1回分の費用が発生する
1部位に2回(上限まで) 2回分の通院 2回分の費用が積み上がる
複数部位にそれぞれ施術 部位数に応じた通院 部位ごとに費用が発生する

実際の金額や通院回数は使用する機器やプランで異なるため、施術を受けるクリニックで確認しましょう。

上限に達した後に検討される選択肢

同じ部位について上限まで施術を受けても、希望する変化に届かない場合があります。

その場合、別の治療法が選択肢として検討されることがあるが、どの治療が適しているかは、診察のうえで個別に判断される事項です。

自己判断で他院に通って同じ部位への施術を重ねることは避け、まずは施術を受けたクリニックに相談することが望ましいです。

回数を決める前に確認すること

回数や間隔を検討する前に、次の点を確認しておくと判断がしやすくなります。

  • 使用する機器の名称と国内での承認状況
  • 同一部位に対する上限回数
  • 次回の施術までの間隔の目安
  • 追加で発生する可能性がある費用の有無
  • 効果を確認するタイミング

厚生労働省は、美容医療を受ける前に、使用する薬剤や施術がどのようなものか自分でも説明できるか、効果だけでなくリスクや副作用も知り納得したか、他の方法や選択肢の説明を受けたか、その美容医療が今すぐ必要かを確認するよう案内しています。

脂肪冷却に関するよくある質問

ここでは、回数に関して寄せられることが多い疑問についてまとめました。

2回目はいつから受けられますか?

国内承認機器の審査報告書では、施術間隔の目安として2ヶ月(8週間)が示されています。

これは、冷却によって損傷した脂肪細胞が時間をかけて処理される過程を踏まえた目安です。次回の施術は、この間隔をあけたうえで、効果を確認してから検討することになるでしょう。

1回だけでも変化はありますか?

1回の施術後にも皮下脂肪厚の変化が報告されていますが、変化の程度には個人差があります。使用する機器や施術部位を踏まえ、診察時に見通しを確認してください。

ただし、審査報告書では、脂肪厚の減少効果は数mm程度であり、絶対値としては低いものと整理されています。

変化の感じ方には個人差があり、回数を重ねなければ変化がまったく生じないというものでもありません。

部位を変えれば何回でも受けられますか?

同一部位に対する上限は2回までとされていますが、これは施術を受ける部位ごとに適用される考え方です。

ただし、部位を変えるたびに際限なく施術を続けられるという意味ではなく、部位ごとに皮下脂肪の厚さやBMIなどの条件を満たしている必要があります。

回数を増やす前に、まず診察で必要性を確認することが基本となります。

まとめ

脂肪冷却は、回数を自由に重ねられる治療ではありません。国内承認機器では、2ヶ月の間隔をあけたとしても、同一部位への施術は2回までを上限とし、必要以上の施術は行わないこととされています。
回数は部位ごとに数える考え方であり、施術間隔や適応の条件(皮下脂肪の厚さ、BMI)を満たしているかどうかも、回数とあわせて確認しておきたい点です。回数を重ねても、体重の減少やたるみの改善までは目的に含まれていません。
上限に達しても希望する変化に届かない場合は、自己判断で施術を重ねるのではなく、診察のうえで今後の選択肢を相談することが基本になります。

参考・出典

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA) 医療機器添付文書 https://www.info.pmda.go.jp/ygo/pack/112130/22900BZX00410000_A_02_01/

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA) 審査報告書 https://www.pmda.go.jp/medical_devices/2018/M20180104001/340679000_22900BZX00410000_A100_1.pdf

厚生労働省 医療広告ガイドラインに関するQ&A https://www.mhlw.go.jp/content/001439423.pdf

厚生労働省 美容医療を受ける前に知っておきたいこと https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04978.html